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2014 Fiscal Year Research-status Report

脳脊髄液漏出症における神経放射線画像の解析および診断精度向上への応用

Research Project

Project/Area Number 26861158
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

堀田 祥史  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80721547)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords脳脊髄液漏出症 / 脳脊髄液減少症 / 画像診断
Outline of Annual Research Achievements

平成26年度の目標は、各種検査を行い症例の画像収集を中心とすることであった。現在脳脊髄液漏出症の診断に用いられている、「脳脊髄液漏出症の画像判定基準・画像診断基準」に基づく一連のMRI、CT、シンチグラフィー、脳脊髄液圧測定等の検査をすべて実施して得られるデータが、当初は30症例程度になると予想していた。
しかしながら実際にすべての検査データが収集できたのは6例に留まった。またその中で厚生労働省画像診断基準に合致して、脳脊髄液漏出症または低髄液圧症と確定診断された症例はなかった。
もともと当該疾患は非常に希少なため、なかなか予測どおりにデータの収集・蓄積が進まない可能性はあるが、引き続き脳脊髄液漏出症あるいは低髄液圧症の疑いありと思しき患者の検査を引き続き継続していく。
また本研究は集められた画像データの3D編集・解析を行い当該疾患の診断精度を高めることを目標としている。その方法を応用して、今後は当該疾患の治療として実施される「硬膜外自家血注入療法(通称:ブラッドパッチ)」時における治療直後のCT画像を3D編集・解析することで、注入された血液(造影剤含む)が脊柱管内硬膜外においてどこまでの範囲をどのように拡散していくか、またどのような形で脊髄硬膜を被覆していくのかを併せて検討していくことを考えている。これにより脳脊髄液漏出症例において、髄液漏出部位に注入した自家血液が届いているか、さらにその後の経過で漏出部位にどのような変化が現れるか観測していく方針である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本学の脳脊髄液減少症専門外来を受診した患者数は、前年と比較してさほど変わりなかったものの、検査入院の対象となる患者数が少なかったことによると思われる。これについては当該疾患の名称の認知度は少しずつ向上しているものの、その内容・特徴的な症状などについては一般市民のみならずかかりつけ医や他科の専門医にも十分に知れ渡っていないため、問診の段階で明らかに性質を異にする患者が紹介・受診してきたため、その結果検査対象となる患者数が減少したためと思われる。

Strategy for Future Research Activity

もともと希少な疾患を対象にしていることもあるため、積極的に当該疾患についての社会啓蒙を行い、認知度の向上に努めていく。本年の市民公開講座において、当該疾患に関する情報を発表する機会を得たので、基本的な事項や特徴的な症状などを市民に向けて広めていきたいと考えている。
また研究実績の概要にも記したように、本研究は得られた画像データを3D化することを中心として、画像の編集解析にポイントを置いたものなので、これを治療である「硬膜外自家血注入療法(通称:ブラッドパッチ)」後の検査画像にも応用して、治療効果を検討できるかどうかというところにも広げていきたいと考えている。

Causes of Carryover

物品費としては概ね予定通り必要なハードを購入できたが、旅費に関しては日程などの都合により学会・研究会への参加が当初の予定よりもできなかったためとかんがえている。

Expenditure Plan for Carryover Budget

物品に関しては画像編集・解析ソフトや統計処理ソフトの購入を考えている。旅費に関しては計画書に記載した学会の他に、診断画像に関する日本脳神経CI学会総会(2016年1月)への参加も追加する予定である。

URL: 

Published: 2016-06-01  

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