2014 Fiscal Year Research-status Report
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26861188
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 清志 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (50645570)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 成長軟骨 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児の成長軟骨帯損傷に対しては従来は人工物や自己の脂肪などの組織移植が行われているが、損傷した成長軟骨の再生は認められず治療成績も不十分である。そのため本研究では動物を用いた成長軟骨帯損傷に対する新規成長軟骨帯再生方法の開発を目的としている。 平成26年度においてウサギを用いた下肢成長軟骨帯損傷をモデルを確立した。成長期のウサギを用いて成長軟骨損傷を手術的に作成し、成長軟骨が安定して骨組織に置換され下肢変形を呈するモデルを確立した。さらに成長軟骨帯損傷後の変化を組織学的に検討し、骨組織置換のタイミングが詳細に判明した。それらから損傷後3週経過して成長軟骨が骨組織に置換されてから再度組織移植をする実際の臨床と類似するモデルを確立した。 移植に適した組織の検討を行い第6,7,8肋骨から採取した肋軟骨を組織学的に検討た。肋軟骨には成長軟骨帯での静止層に存在する細胞と形態が類似し、大量に軟骨細胞が採取可能であった。以上から移植には第6,7,8,肋軟骨が適していると考えられた。膝蓋下脂肪体も組織学的に検討したが、間葉系幹細胞を含む組織であり再生実験への応用も可能であったが、肋軟骨の方がより大量に軟骨細胞の採取が可能であったため移植実験としては肋軟骨を移植することにした。 以上より作成したウサギ成長軟骨帯損傷モデルに同家または同種の肋軟骨(第6,7,8肋骨より採取)移植を行い、比較群として移植なし、従来の治療として骨蝋を移植いた合計3群を作成し実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画をおおむね達成している。実験モデルは確立し、移植材料の検討を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度以降は計画どおり確立したウサギ成長軟骨帯損傷モデルに対して肋軟骨移植を継続して行い、成績をX泉、μCT、病理組織などを用いて詳細に検討する。それにより従来の治療に代わる新規再生治療となりうるかを評価する。またその結果を国内外を含めて学術集会などで発信していく予定である。
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Causes of Carryover |
動物実験モデルを作成するために必要な実験動物数が予定より少なく十分な結果を得られたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
移植実験の組織の評価の項目を増やしさらに詳細に検討する予定である。
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