2014 Fiscal Year Research-status Report
椎間板変性予防医療を目指した初期椎間板変性の病態解明
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26861193
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
角谷 賢一朗 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10533739)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 椎間板細胞 / 炎症性サイトカイン / アディポネクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
アディポネクチンの椎間板代謝に与える影響について検討した。手術時に採取したヒト硬膜外脂肪組織について、アディポネクチンの発現性を免疫染色にて評価した結果、すべての硬膜外脂肪組織に皮下脂肪と同程度に発現していることが明らかとなった。また、椎間板細胞のアディポネクチンレセプターの発現性について、subtype R1とR2について免疫染色したところ、両者ともにはすべての症例で発現していた。また、アデポプネクチンレセプター1,2の発現性には差異はなかった。 次に、椎間板細胞の炎症性サイトカインであるTNF-α、IL-6の発現性に与える影響を検討した。リコンビナントアディポネクチンを、培養椎間版細胞に負荷しELISAにてTNF-α、IL-6を評価した。アディポネクチン単独負荷群では、TNF-α、IL-6の発現性には、髄核細胞、線維輪細胞ともに影響は受けなかった。一方、髄核細胞のIL-1βにて炎症惹起させた群においてTNF-α、IL-6の発現性が濃度依存性に抑制されていた。一方、線維輪細胞においては、IL-1β刺激群でもTNF-α、IL-6発現に影響を受けなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画にそって。概ね順調に進展できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、変性のない椎間板細胞を用いた研究であったが、平成27年度は、変性椎間板を用いた研究を計画している。おそらく、変性椎間板では、アディポネクチンの効果は増強されると考えられ、よりN数の少ない実験で有意なデータが得られると考えている。
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