2014 Fiscal Year Annual Research Report
3次元医用画像の変形処理技術を用いた手術シミュレーションおよび教育システムの開発
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26861197
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田代 泰隆 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (70567362)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医用画像処理 / 手術シミュレーション / 前十字靱帯再建術 / 高位脛骨骨切り術 / 人工膝関節置換術 / 人工膝関節単顆置換術 |
Outline of Annual Research Achievements |
3次元医用画像の変形処理技術による手術シミュレーションを用いて、前十字靭帯(ACL)再建術や高位脛骨骨切り術(HTO)などの仮想手術操作を行い、異なる手術方法がもたらす影響や結果を事前に評価・比較可能にする手術支援システムの開発を行った。 本研究の特色として、術前CTやMRIの医用画像から再構成した3次元骨・軟骨モデルを用いて手術操作をシミュレーションし、単に術前画像提示の術前計画だけではなく、3次元CADモデルの骨孔掘削や骨切り後など形態の変化まで予測し、角度や距離、他組織との干渉や位置関係などを客観的(定量的)かつ視覚的に想定・評価できる点、同一症例に対する複数の手術方法を全く同条件で施行し比較可能である点があげられる。 研究実績としては、ACL再建術での骨孔作製方法の違い(経脛骨・経ポータル・アウトサイドインの方法および各手技での膝角度やポータルの作り方の違いなど)による、骨孔設置位置の適不適や神経血管損傷合併リスクを比較検討し、学会と英語論文誌で報告した。 HTOにおいて、Opening wedge法とClosing wedge法の脛骨近位部の形態変化の違いをコンピュータシミュレーションし、将来人工関節置換術に移行した場合の骨皮質とインプラント間の干渉予測を行って術式間で比較、学会へ報告した。 人工膝関節単顆置換術の冠状面における変形矯正予備能と術後アライメントをストレスX線を用いて術前に予測できる方法を確立し、Tibia first cut techniqueと併用することで、術後アライメントを再現性よく獲得できることを英文誌に報告した。
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