2014 Fiscal Year Research-status Report
膜型エストロゲン受容体GPR30を用いた末梢神経における髄鞘形成活性化機構の解明
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26861203
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
森崎 真介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20627294)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 末梢神経障害 / シュワン細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期の治療期間を要する末梢神経障害に対して、薬物療法による早期の再生誘導を目指すことは、整形外科領域において非常に意義のあることである。申請者はこれまでに、運動器機能の再生をテーマに、末梢神経再生につながる分子の同定、実験手技を蓄積してきた。GPR30は膜型受容体として髄鞘形成機構のシグナル伝達に関与すると考えられ、創薬のターゲットになりうるきわめて理想的なターゲットであり、今後の研究の発展が期待できる。 GPR30の髄鞘形成の制御機構を解明し、再髄鞘化の過程を効果的に機能させる方法が明らかにすることで、末梢神経障害の治療応用を目指す。 本研究では、神経細胞およびグリア済ぼの共培養系を用いる。そのために、後根神経節および脊髄前角細胞の有効な初代培養系を確立する。神経細胞としては、後根神経節(DRG)を選択し、胎児マウスから抽出した。さらに、脊髄前角細胞 motor neuronの初代培養のために、ラット脊髄から専用キット(NycoPrepTM)を用いて抽出した。シュワン細胞の抽出はラットの坐骨神経を採取し、溶解処理を行い、抽出した。細胞体と軸索の分離培養系確立のため、AXISおよびCampenot chamberを使用し、神経とシュワン細胞の 共培養系をそれぞれ確立するための条件設定および、効果的な細胞濃度や比率の調整を行った。また観察法として、共焦点レーザー顕微鏡での観察の時期および定量方法の調整を行った。 また各分化段階のシュワン細胞がGPR30に対する応答性を検討するために、GPR30のアゴニストG1を濃度を変えて投与した時の、GPR30のmRNA発現量をreal time PCRで検討するために、遺伝子の採取方法の条件設定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、神経細胞およびグリア済ぼの共培養系を用いることを前提としている。後根神経節およびシュワン細胞の抽出は可能であるが、共培養系の確立が成功していない。 単培養から共培養に移行する過程では、さまざまな条件設定が必要であり、安定して、再現することが難しい。細胞濃度、比率、長期の培養管理のための、無菌捜査過程や、細胞抽出の際の技術的課題の整理と克服が必要である。さらに共培養系が確立できない場合の、組織レベルでの研究を遂行することなどを検討している。 組織レベルの実験を行う上で、モデル動物の作成を行う。脱髄モデルとして、2週齢のラットに、脱髄効果をもつ 0.6% cuprizoneを2週間食餌に混ぜて摂取させ、脱髄モデルを作成する。さらに、神経圧挫損傷モデル 坐骨神経を絹糸で5分間結紮させ軸索損傷させる。共培養系の確立とともに、組織レベルでの実験を平行して行うことで、研究の目的達成を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
後根神経節およびシュワン細胞の抽出は可能であるが、共培養系の確立にむけて、さらに条件設定や詳細な実験プロとコロールの決定を行う。細胞濃度、比率、長期の培養管理のための、無菌捜査過程や、細胞抽出の際の技術的課題の整理と克服が必要である。そのために、課題克服のために、実験効率を上げるための、物品の調達や、実験器具の調達を検討する。 さらに共培養系が確立できない場合の、組織レベルでの研究を遂行することなどを検討している。組織レベルの実験を行う上で、モデル動物の作成を行う。脱髄モデルとして、2週齢のラットに、脱髄効果をもつ 0.6% cuprizoneを2週間食餌に混ぜて摂取させ、脱髄モデルを作成する。さらに、神経圧挫損傷モデル 坐骨神経を絹糸で5分間結紮させ軸索損傷させる。動物モデルの作成および評価方法については、以前の研究プロトコールを応用し、なるべく成功確率の高い方法を選択していく。また、評価方法の習熟のため、正常ラットでも同様の実験を開始する。ラットで産後2週齢、および10週齢、12カ月齢の週齢の異なる時期から坐骨神経を摘出し凍結切片を作成する。 GPR30の発現様式を免疫組織学的に解析する。観察には共焦点レーザー顕微鏡を用いる。 10週齢ラットにGPR30のリガンドであるG1を投与したのちに、坐骨神経を摘出し、髄鞘(MBP, P0, PMP22)の遺伝子発現およびタンパク発現をそれぞれリアルタイムPCR法および ウエスタンブロッティング法により解析する。
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Causes of Carryover |
後根神経節およびシュワン細胞の抽出は可能であるが、共培養系の確立にむけて、さらに条件設定や詳細な実験プロとコロールの決定を行っている。細胞濃度、比率、長期の培養管理のための、無菌捜査過程や、細胞抽出の際の技術的課題の整理と克服が必要である。そのために、課題克服のために、実験効率を上げるための、物品の調達や、実験器具の調達を検討する。培養系確立のため、新たな機器の購入を予定したが、納入時期が予定より遅れ、次年度になるため、翌年度分に請求することにしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
共培養系の確立を行うため、新たな機器を導入する。細胞濃度、比率、長期の培養管理のための、無菌捜査過程や、細胞抽出の際の技術的課題の整理と克服が必要である。、課題克服のために、次年度に機器の購入を行う。
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