2016 Fiscal Year Annual Research Report
Tissue-engineered vascularized bone grafts fabricated with osteogenic cell sheet for the reconstruction of segmental bone defect
Project/Area Number |
26861205
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
清水 隆昌 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (70464667)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 四肢機能再建学 / 骨再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨分化誘導がうまくいかない理由として、血清の問題、デキサメサゾンの濃度の問題、細胞数の問題が考えられ、それらに対して検討を行った。①血清の問題;再度、LONZA社の骨分化誘導の推奨培地(PT3002)で行うが、前年度と結果は同様であった。新たにMSC用無血清培地STKを用いて、同様の培養条件(初期培養2週間、二次培養2週間;骨分化誘導(DEX、AscP、βGP添加))で行った。2回骨分化誘導の実験を行うも、我々の実験系ではMSC用無血清培地STKは、骨分化誘導に抑制的に働くことから、ラットと同様の良好な骨形成能を有する骨分化誘導の条件を同定できなかった。②デキサメサゾンの濃度の問題;50nM、100nMに分けて骨分化誘導を行った。リアルタイムPCRの結果、ALP、OC、SP7 、BMP2では有意差を認めなかった。③細胞数の問題;二次培養行う際の細胞数は1.0×104/cm2で行っていた。我々は、0.62×104/cm2;、1.24×104/cm2;、1.86×104/cm2;とし、骨分化誘導を行った。結果は1.86×104/cm2;がALP染色、アリザリンレッド染色で最も骨形成が認められた。したがって、細胞数が多いほうが骨分化には有利である可能性が示唆された。骨分化に有用な至適な細胞数についは、さらに細胞数を増やした条件を比較して求める必要がある。その他の試みとして、細胞間の骨形成能の差を減らすために、細胞外基質に着目した。殺細胞処理を加えた細胞外基質シートの骨形成能を検討した。殺細胞処理した骨形成細胞シートをラッピングした人工骨をラット背部皮下に移植したが、通常の骨形成細胞シートの骨形成能には及ばず、さらなる改良が必要であることが示唆された。
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