2015 Fiscal Year Annual Research Report
高密度コラーゲン材料と多血小板血漿を併用した新たな椎体固定法の開発
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26861210
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
井上 玄 北里大学, 医学部, 准教授 (80594209)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 成長因子 / 同種骨 / 骨癒合 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究から、コラーゲン材料とPRPを用いることで椎体局所での骨形成を促進できることを示した。しかし、PRPの調整法によって大きく成長因子の含有量が異なり骨形成促進作用にばらつきを生じた。他方、申請者らはコラーゲン結合ドメインの融合タンパク(bFGF-CBD)に結合させた同種骨をマウス大腿骨に移植すると、bFGFを凌駕する骨形成能を示すことを報告した。本年度はコラーゲンを高密度に含む同種骨とbFGF-CBDを用いてラット後側方固定(PLF)モデルにおける骨形成促進能を検討した。Wistarラットの両側L4/5横突起間に片側150mgの凍結乾燥同種骨を移植しPLFを施行した。骨移植前に同種骨をPBSと混合したPBS群と、FGF-CBD150mgと混合したFGF-CBD群の2群を作成した(各n=14)。隔週で単純レントゲンによる移植骨面積を、術後10日でマイクロCTを使用して、移植骨周囲の新生骨面積を計測、非脱灰組織標本を作製してH-E、von Kossa、ALP染色で評価した。移植骨の面積は、PBS群で術直後の6.1%、bFGF-CBD群で31.1%と両群で移植骨の吸収を認めたが、bFGF-CBD群がいずれの時期でも有意に面積が大きかった。マイクロCTでは、新生骨面積はbFGF-CBD群で、PBS群と比較し48.2%増加しており有意差を認めた。組織学的には、骨膜表面の膜性骨化における海綿骨構造の形成、および骨表面の軟骨形成、周囲に線維芽細胞の集簇がbFGF-CBD群で旺盛であった。骨移植とbFGF-CBDを併用することで、骨癒合が促進される可能性が示唆された。
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[Journal Article] Spinal Epidural Hematoma after Thoracolumbar Posterior Fusion Surgery without Decompression for Thoracic Vertebral Fracture.2016
Author(s)
Minato T, Miyagi M, Saito W, Shoji S, Nakazawa T, Inoue G, Imura T, Minehara H, Matsuura T, Kawamura T, Namba T, Takahira N, Takaso M.
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Journal Title
Case Rep Orthop
Volume: -
Pages: 6295817
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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