2014 Fiscal Year Research-status Report
肝虚血再潅流障害における細胞外ヒストンの修飾を介した麻酔薬の臓器保護作用の検討
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26861235
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中原 真由美 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90707514)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 虚血再灌流 / 細胞外ヒストン / 麻酔 |
Outline of Annual Research Achievements |
周術期における虚血再潅障害による炎症反応や組織壊死は、術後合併症や予後と相関するため、虚血再潅流障害の影響を最小限にする麻酔管理を行うことが重要である。細胞外ヒストンは、虚血再灌流時に傷害を受けた壊死細胞、好中球等から放出され、生体由来催炎症性物質(damage-associated molecular patterns:DAMPs)として働くと報告されている。本年度は肝臓虚血再潅流マウスモデルを用いて、麻酔薬(セボフルラン、デスフルラン、プロポフォール、デクスメデトミジン)による虚血再潅流障害抑制作用について検討した。セボフルランによる虚血再灌流障害の改善には微小循環の改善が関わっていることが報告されているため、ドップラーエコーによる肝血流の評価を行ったが、マウスでは解析困難であり、ラットに動物種を変更して行う予定とした。今後はラットにおける肝臓虚血再潅流モデルにおける肝虚血再潅流障害抑制と麻酔薬との関係について検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
C57BL6マウスを用いて肝臓虚血再潅流モデル(70% partial warm hepatic I/R model)の作成を行ったが、マウスでは血管の同定が困難であり、虚血の評価を行うことも難しかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はラットにおける肝臓虚血再潅流モデルにおける肝虚血再潅流障害抑制と麻酔薬との関係について検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
マウスによる虚血再潅流障害モデルの作成に時間を要したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ラットに動物種を変更し、再度モデル作成を行い検討を行う
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