2015 Fiscal Year Annual Research Report
メタボロミクス解析を用いた新規過活動膀胱マーカーの探求
Project/Area Number |
26861263
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
宮本 達也 山梨大学, 総合研究部, 助教 (80456459)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 過活動膀胱 / メタボロミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
山梨大学医学部附属病院外来受診患者において同意を得られた患者を対象に血液検体を採取する。対象患者は頻尿を主訴に受診した患者で、IPSS、排尿記録などにて頻尿、尿意切迫感を呈する患者。患者各群は以下の2群に振り分ける。コントロール群としてIPSS(国際前立腺症状スコア)における尿意切迫感スコア 0 or 1かつ夜間排尿回数0 or 1の患者26名、過活動膀胱患者としてIPSSにおける尿意切迫感スコア2以上かつ夜間排尿回数2回以上の患者32名を選定した。上記患者の血液サンプルを採取し、メタボロミクス解析を行った。 研究成果 ①年齢 コントロール群 69.6±3.74歳(64-77歳)OAB群 72.9±4.23歳(65-79歳) ②IPSSスコア尿意切迫感 コントロール群 0.42±0.50 OAB群 2.93±0.87 夜間排尿回数 コントロール群 0.73±0.45 OAB群 3.06±0.98 ③CE-TOFMS、LC-TOFMSを用いておよそ200種類の血液中の代謝産物の測定を行った。その結果、過活動膀胱患者群において有意に高く検出された物質としては、Tetradecanoic acd(m/z値 227.202), Erucic acid(m/z値 337.313)を検出した。 結論 これら二つの物質が過活動膀胱の発症に関与している可能性があり、新規の診断バイオマーカーとなる可能性がある。
|