2014 Fiscal Year Research-status Report
P2Y受容体の膀胱における役割の解明および過活動膀胱治療標的としての可能性
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26861264
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
吉良 聡 山梨大学, 総合研究部, 診療助教 (10530115)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 泌尿器科学 / 過活動膀胱 / プリン受容体 / 排尿生理学 / ATP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において、初年度はP2Y6受容体がマウスの排尿反射経路における各組織にてどの程度発現しているかをmRNAレベルで検討した。その結果、膀胱組織においてP2Y6受容体の発現を認めた。また、DRGや脊髄、橋や大脳などの排尿反射に関連する中枢神経系においてもその発現を認めた。また、P2Y6KOマウスとWTマウスを徐脳モデルにおけるCystomtry法における各パラメーターに関して比較した。その結果、P2Y6KOマウスはWTマウスに比較して、有意に膀胱容量が小さく、また膀胱コンプライアンスが悪いことを確認した。しかしながら、一方で排尿に関与する最大膀胱収縮力に関しては、両群に有意な差を認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の実験計画とは、初年度と2年目の実験内容が前後した部分もあるがおおむね計画どおりに達成できていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は膀胱組織内の部位別(尿路上皮 粘膜下層 筋層)のP2Y6受容体の発現の比較を行う予定である。また、オルガンバスにおけるP2Y6KOマウスとWTマウス由来の膀胱切片の各種刺激による反応性の違いを確認する予定である。
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Causes of Carryover |
計画通り実験は進んでいるが若干の繰越金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画通りマウス、試薬などの購入に充てる予定である。
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