2014 Fiscal Year Research-status Report
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26861272
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
森實 修一 鳥取大学, 医学部, 助教 (50419496)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ESD / 膀胱腫瘍 / 内視鏡的治療 / 組織回収袋 |
Outline of Annual Research Achievements |
消化器内科領域におけるEndoscopic Submucosal Dissection(ESD)の手技を表在性膀胱癌の治療へ応用することで、新しい経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)術式を確立することを目的として、本研究を行っている。本研究が実施可能であれば、従来は手術室でしか実施できなかったTURBTが、外来レベルで早期膀胱癌患者を対象に実施可能となり、その結果として、①手術の待ち時間減少による腫瘍増悪の回避、②患者様への苦痛軽減、③入院費用などの医療費削減効果などが期待される。 本年度は、札幌医大解剖学教室、泌尿器科学教室へ協力を依頼し、解剖献体1体(Thiel法)を用いた本術式の検証を行った。軟性膀胱鏡より太いチャンネル口径を持つ軟性気管支鏡を用いて実験を行い、実際のESD手技を検証した。今回の検証では、実際に膀胱内のtarget lesionを切除することは可能であったが、target lesionの部位によっては切除に難渋する部位も認められたが、解剖献体の個体差や固定による膀胱組織の硬さの変化なども影響している可能性が考えられた。今回の実験を踏まえ、次年度はさらに献体数を増やすとともに、従来の軟性膀胱鏡にチャンネル付フードを用いたチャレンジも行う予定である。 また、組織回収バックの作成も並行して行っており、強度保持や袋と支持部との接着など現在改良中であり、引き続き試作を継続予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はまず、解剖体1体を用いた検証ができたことと、回収袋の試作に取り掛かれたことでおおむね順調に進展していると思われる。本年度の問題点を次年度に解決できるよう取り組みたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
太い口径の鉗子チャンネルをもつ経尿道的操作が可能な軟性鏡は存在しないため、今回は軟性気管支鏡を用いての実験を行った。しかし、軟性気管支鏡ではやや膀胱内の操作がしづらい印象があった。そこで、鉗子チェンネルを新たにチャンネル付フードで代用できないかを追加検証する方針である。 また、回収袋の作成についても、引き続き改良に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
本年度はまずは、解剖献体1体を用いて実験を実施したため、費用が少ない結果となった。また、回収袋の試作にやや手間取ったため、物品費が少ない結果となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は解剖献体を増やすため、物品費や旅費が増加する可能性が高い。 また、回収袋の試作にも改良を行うため、本年度の物品費を次年度に充てる予定である。
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