2015 Fiscal Year Annual Research Report
去勢抵抗性前立腺癌におけるアンドロゲン受容体isoform及び癌関連遺伝子の検討
Project/Area Number |
26861301
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
田代 康次郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20529705)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 去勢抵抗性前立腺癌 / 循環腫瘍細胞 / CTC / アンドロゲン受容体 / AR-V7 |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌において去勢抵抗性獲得にアンドロゲン受容体(AR)が深く関与しているという過去の報告がある。我々は前立腺癌の皮膚転移巣をマウスに移植し、JDCaPという独自の細胞株を樹立している。また、これらを去勢し継代することからJDCaP-HRという去勢抵抗性を持つ細胞株も独自に樹立した。これらの細胞株の比較からARのスプライスバリアントであるAR-V7が去勢獲得後に強発現していることが分かった。 これらを人検体で実証するために、去勢抵抗性前立腺癌患者において去勢抵抗性獲得前後の検体(前立腺生検および剖検検体)を用いて遺伝子発現について比較解析を予定していたが、検体の保存状態が悪かったため、患者の抹消血液の循環腫瘍細胞(CTC)に発現している遺伝子解析へ手法を変更した。 CTCを用いて去勢抵抗性獲得前後を比較するために、CTCが採取可能と考えられる去勢抵抗性獲得前の前立腺癌患者として診断時に転移を伴う未治療患者を採択し、去勢抵抗性前立腺癌患者はガイドラインの定義に則り採用した。両群の患者それぞれ40例を目標として、学内倫理委員会の審査の上、前向き臨床研究を開始した。 また、CTCの解析に妥当性があるかを検証するために健常人から採血を行い、前立腺癌細胞株を混入した例との比較検討を行った。 平成27年9月の時点でCTC採血を行った患者は両軍ともに5例程度で、科研費研究としては一時中断となるが学内臨床研究としては現在進行中である。
|