2014 Fiscal Year Research-status Report
月経関連疾患に対する遺伝・環境・生活習慣の関連および妊娠分娩経過による影響
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26861305
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 善 東北大学, 大学病院, 助手 (40722567)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 月経前症候群 / 月経困難症 / エコチル調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、大規模コホート調査である子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)を基に、月経困難症などの月経異常や月経前症候群における遺伝・環境要因および心理的要素の影響や、妊娠分娩経過が与える影響について前向きに検証する。エコチル調査は、平成26年3月で募集が終了し全国で総勢103,106組の夫婦とその子供が参加に同意した。内、宮城ユニットセンターでは9,217組が参加に同意された。そして、平成26年11月には全ての妊婦が分娩まで至った。 本研究で、当初、対象となる母親から分娩後の追加調査の中で妊娠前の月経関連の情報をさらに詳細に調べることを計画していたが、追加調査の回答率の低さから調査項目の追加はしないことにした。登録時に妊娠前の月経の状況もしくは異常に関する情報があることと、月経異常の症状自体が分娩後には一度軽快することが多いことから、分娩後の月経関連疾患に関わる本研究には大きな影響がないと判断した。 平成26年度中には、平成23年12月31日までに分娩(流産、死産を含む)に至った全国10,228組の母子の1次固定データが公開された。現在、一次固定データから全国10,228人(内宮城ユニットセンター1,094人)を対象として、現在基礎属性と周産期経過を調査中である。さらに、宮城ユニットセンターにおける分娩後1.5年までの追加調査のデータもクリーニングが終わり次第、解析に加える予定である。また、平成27年度秋頃には平成24年12月31日までに分娩に至った約60,000組の母児の2次固定データを入手する予定である。1次固定データを基に2次固定データでの基礎属性と周産期経過を確認するととともに、分娩後月経が再開した母親の月経情報を調査する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度から2年間は、データの蓄積と抽出および基礎属性の解析を主として計画している。初年度中には、全体調査から初めて公開された1次固定データを確認でき、すでに解析を開始できている。今後解析をするうえで、非常に有益であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目から続けている1次固定データの解析を進める。本年度中(2年目)に公開予定の2次固定データを取得できたところで、1次固定データとの照合と予備解析を行う予定である。3年目中には全妊婦の周産期情報が公開とされたところで、本解析を行い、研究結果を公表することを考えている。
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Causes of Carryover |
初年度は、解析に必要となるパソコンや解析ソフト等を購入した。エコチル調査での研究にかかる分担経費(人件費、印刷費、郵便費など)は翌年に持越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
エコ腟調査にかかる分担経費に充てる他、学会参加、論文執筆にかかる費用に使用する計画である。
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