2016 Fiscal Year Annual Research Report
microRNA is involved in the pathogenesis of endometriosis.
Project/Area Number |
26861336
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
阿部 若菜 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (30457618)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜症の病因としてエピジェネティックな変化が注目されており、遺伝子発現制御にmicroRNA (miRNA)が重要な働きをすることが報告されている。我々は培養子宮内膜症間質細胞(ECSCs)と正常子宮内膜間質細胞(NESCs)におけるmRNAならびにmiRNAの発現をmicroarrayを用いて網羅的に解析し、その中からECSCsで異常発現する8個のmiRNAを抽出し、さらにクラスター解析によってNESCsとECSCsでは発現パターンが異なることを発見している。 これらのmiRNAのうちで、ECSCsにおいて発現低下するmiR-503に着目した。miRNA microarrayに用いた、ECSCsとNESCsにおけるmiR-503の発現をreal-time PCRを用いて確認した。また、遺伝子導入により、miR-503をECSCsに強制発現させ、MTS assay、BrdU assayを行ったところ細胞増殖が有意に抑制された。Cell Death Detection ELISA、Caspase 3/7 activityを行ったところ、apoptosisを起こしている細胞が有意に多いことが分かった。さらに、遺伝子導入により、miR-503をECSCsに強制発現させ、miR-503が作用することがすでに分かっているB-cell leukemia/lymphoma 2 (Bcl-2)、vascular endothelial growth factor A (VEGF-A)、cyclin D1の発現をreal-time PCRで確認したところ、miR-503で有意に発現が低下していることを確認した。子宮内膜症の病態形成におけるエピジェネティクス異常として、miRNAの役割の一端が明らかとなった。また、子宮内膜症の診断、治療において、miRNAの標的としての有用性が示唆された。
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