2015 Fiscal Year Research-status Report
加齢マウスにおけるCNPの卵巣発育促進とその機構に関する研究
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26861346
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐藤 可野 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (00511073)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 卵胞発育 / 加齢 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢マウスにおけるCNPの卵巣発育促進効果と卵子機能評価】 申請者らは、予備実験において、加齢マウスにおける顆粒膜細胞のNPRB受容体発現が比較的保たれていることを確認している。そこで、加齢マウスにCNPを投与し卵胞発育誘起を試みる。さらにCNP投与により得られた卵子について、その機能評価を行うことを本年度の目標とした。まず1)加齢マウスにおけるCNPの卵胞発育促進効果として、加齢マウス(46-50週齢)に対して、CNPおよびFSHを腹腔内に投与し、hCG投与により排卵を誘導した後に卵管内に排卵された卵子数とその成熟度を測定した。性成熟したマウスの卵巣刺激は、性周期を考慮して行う必要があるため、膣スメア法を用いて性周期を確認した上で投与を行った。加齢マウスの性周期は、若年マウスが4日間であるのに対し、平均6.8日間かかる。先行研究で行った若年マウスのCNP投与プロトコールでは、4日間のCNP投与期間が必要であった。そこで、加齢マウスの性周期を考慮して発情期(Estrus)の翌日からCNP投与を開始して次の発情前期(Proestrus)にhCGを注射して排卵誘起を行った。得られた排卵卵子については、ヒアルロニダーゼ処理を行い卵丘細胞を除去して卵子の核成熟を評価した。また、CNPを投与したマウスにおいて体重測定、各臓器の組織学的検査、行動異常の有無について調べ、副作用の発生を検索した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
加齢マウスの作成にかなりの時間と飼育スぺースを費やすが、飼育スペースの都合上(他との兼ね合い上)、当初の個体数を確保するのが予想以上に困難であった。 個体数を減らして加齢マウスを作成しているために少しだけ計画よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きCNPのinvivoにおける解析を計画した内容通り進めていく。今年度内に十分なN数の加齢マウスを確保できると考えられる。
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Causes of Carryover |
加齢マウス作成に飼育スペースが予想以上に足りなかった。一度の実験の個体数を減らさざるを得なかった。今年度はさらにN数を増やして実験を行う。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
将来的な臨床応用を目標に、CNP投与によって得られた卵子が、生理的なFSH刺激で得られた卵子と質的に異なるかどうかについて評価を行う。DNAマイクロアレイによる遺伝子発現の網羅的比較解析の他、得られた卵子を用いて体外受精を行い、受精率、胚盤胞到達率を比較する。また、卵子のエピジェネティックな異常を検証するため、インプリント遺伝子のメチル化解析を行う。さらに胚移植後に得られた産仔数及び出生仔の異常の有無を調べて卵子の質の評価を行う。
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Research Products
(2 results)