2014 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌に対する化学放射線治療後の新しいPET検査による評価の検討
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26861361
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
呉 明美 福井大学, 医学部附属病院, 医員 (20368088)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Cu-ATSM-PET / FDG-PET / 頭頸部癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
当科における頭頸部癌患者のstageⅢ以上を対象に、治療前に糖代謝を反映するFDG-PET-CT検査、また低酸素領域を表すCu-ATSM-PET検査、さらに核酸合成を示すFLT-PET検査で評価し、術前放射線治療終了後に再度各検査を行うことを目標としていたが、初年度は治療前のFDG-PET-CT検査、Cu-ATSM-PET検査と数例においては放射線治療後のCu-ATSM-PET検査を行うことができた。治療前にFDG-PET-CT検査、Cu-ATSM-PET検査を施行できたのは6例で、口腔癌3例、中咽頭癌2例、下咽頭癌1例であった。FDG-PETとCu-ATSMはいずれも原発巣および転移巣に集積を認めるが、従来の報告通り、腫瘍内の集積部位は異なるものが多かった。初年度は他施設からのCu-ATSMの供給が月に1回であったため、患者の治療スケジュールと検査日の日程調整が予想よりはるかに困難であり、術前放射線化学療法後のCu-ATSM-PET検査に至らなかった。 今までに治療前と術前放射線化学療法後にCu-ATSM-PET検査を行った頭頸部癌患者は3例あり、いずれも術前放射線化学療法前よりもCu-ATSMの集積はよわくなっているが消失したものはなく、手術加療と術後放射線治療を必要とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度は他施設からのCu-ATSM供給が月に一度であったため、頭頸部癌患者の治療スケジュールに合わせて術前放射線化学療法後にCu-ATSM-PET検査を行うのが予想よりはるかに困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度から他施設からのCu-ATSM供給がなくなるため、今までの62Cu-ATSMに代わって、本学付属施設での64Cu-ATSMの供給を可能とすることで、ある程度は患者の治療スケジュールに合わせてCu-ATS-PETM検査が可能となる。そのために64Cu-ATSM-PET検査をヒトで行うに当たって、まずはマウスなどの動物にて薬剤毒性検査が必要となるので、そこから進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初は初年度に学内施設において製造できる64Cu-ATSMの毒性検査のための動物実験を行う予定であったが、実行できなかったため、予算を次年度に繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
初年度行う予定であった64Cu-ATSMの毒性検査のための動物実験を行うために初年度から繰り越した予算を使用する予定である。
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