2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of diagnostic and therapeutic methods for head and neck cancer by metabolomics
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26861382
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森本 浩一 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (90457044)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 喉頭癌 / 下咽頭癌 / 予後因子 / 脈管侵襲 |
Outline of Annual Research Achievements |
経口的切除症例としては喉頭癌19例、下咽頭癌13例を経験でき、前年より症例数はやや減少したものの、単一施設としてのハイボリュームは維持できていると思われる。研究計画では3年間で100例程度を予定していたが、悪性症例のみで96例集積できた。また研究者が喉頭癌のほぼ全症例、下咽頭癌の全症例を手術しており、術者間のバラツキなく組織を集積できている。 前年と同様に切除組織標本については術前に浸潤癌と判明していないものが多く、浸潤癌と判明するまで外来で組織生検検査を施行したり、場合によっては複数回反復した上で確定診断ができないといった状況が現実的な対応で無いため、浸潤癌疑いでも経口的切除を施行する症例が多数を占めている。その際には浸潤癌の有無、切除断端の癌細胞の有無、静脈・リンパ管・周囲神経への浸潤の有無といった確実な病理結果を得るためには十分な組織量が必要である。これらのパラメーターも再発や転移、予後に影響する可能性があるため、軽視できない。以上のことから経口的切除適応症例となる喉頭癌、下咽頭癌は小さな病変であるため、ホルマリン固定をしていない組織検体をメタボローム解析用に採取することが困難であることが多く、当初のメタボローム解析に支障をきたした状況は改善できなかった。 臨床研究としては水平断端での癌陽性であっても、短期においては腫瘍制御できていることが明らかになり、また静脈・リンパ管・周囲神経への浸潤といったパラメーターは対象症例が少ないためはっきり言えないものの、現状では明らかな原発巣再発や所属リンパ節転移等のリスク因子にはなっていなかった。
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Research Products
(3 results)