2015 Fiscal Year Research-status Report
マウスラセン神経節細胞におけるTis21の細胞保護作用
Project/Area Number |
26861395
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
伊勢 桃子 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (20573596)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | マウスラセン神経節細胞 / シスプラチン / Tis21 / アデノウイルスベクター |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は「マウスラセン神経節細胞に対して毒性を示すシスプラチンに対するTis21の細胞保護作用と治療効果について検討を行うこと」を最終的な目的としている。 具体的な方法として、①シスプラチン投与による難聴処置前にTis21を組み込んだアデノウイルスベクターを正円窓経由にマウスの外リンパ腔内へ投与することで、内耳傷害の発生を妨げることができるか、②シスプラチン投与による難聴処置後にTis21を組み込んだアデノウイルスベクターを正円窓経由にマウスの外リンパ腔内へ投与することで内耳傷害発生および進行が抑制されるか、について検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、まずin VitroでTis21の免疫染色法を行った。 細胞はMEFを用い、Tis21を組み込んだアデノウイルスベクターを投与し、免疫染色の一次抗体として抗Tis21抗体を用い免疫染色を行った。その結果、アデノウイルスベクター10μl(2×107ffu/ml)および20μl(2×107ffu/ml)投与群の双方においてMEFの細胞質にTis21の発現を認めた。 その後in vivoでの実験を行った。正円窓にスポンゼルに浸み込ませたTis21を組み込んだアデノウイルスベクターを留置することにより、Tis21は、有毛細胞、支持細胞、血管条、ラセン靭帯、ラセン神経節に導入されることを確認した。
|
Strategy for Future Research Activity |
Tis21を組み込んだアデノウイルスベクター用いた遺伝子導入を内耳傷害を来したモルモットに行い、内耳傷害に対するTis21導入の影響を評価する。
|
Research Products
(2 results)