2014 Fiscal Year Research-status Report
蝸牛の発生・分化を司る遺伝子システムにおけるTis21遺伝子の役割解明
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26861396
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
草場 雄基 熊本大学, 医学部附属病院, 医員 (70648592)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 内耳 / ラセン神経節 / 発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまでに、増殖抑制遺伝子の一つであるTis21PC3/BTG2(Tis21 はマウス、PC3 はラット、BTG2 はヒトに対応する相同遺伝子であり、以後Tis21 と表記する)に着目し、内耳の発生・分化におけるTis21 の役割について研究を行ってきた。Tis21 遺伝子は、BTG/Tob ファミリーと呼ばれる増殖抑制遺伝子群のひとつであり、WEHI-231 細胞(マウスリンパ腫細胞)を用いた研究において細胞増殖抑制作用を有し(Hata K, Exp Cell Res, 2007, PMID17466295)、PC12 細胞(神経分化モデル細胞)を用いた研究においてアポトーシス抑制作用を有していることが報告されている(el-Ghissassi F, Oncogene, 2002, PMID12360398)。また、マウスの小脳においてTis21がサイクリンD1、Atho1 を介して小脳顆粒細胞の発生を制御していると報告されている。これ以外にもTis21 が神経の発生・分化にかかわっているとする報告は多い。 本研究においては、Tis21 ノックアウトマウスを米国Jackson 研究所より購入した。Tis21 ノックアウトマウス個体を入手後、繁殖、ジェノタイピングを行い、その後実験に必要な個体数を得るために繁殖を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Tis21 ノックアウトマウスを米国Jackson 研究所からの入手までに予定より長い時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
Tis21遺伝子欠失マウスの形態評価、聴覚機能評価に加え、詳細なメカニズムについて検討を引き続き行っている。
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Causes of Carryover |
Tis21 ノックアウトマウスを米国Jackson 研究所からの入手が予定より遅れたため、予算の使用も遅れた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定の研究を実行するために本年度使用予定の額を次年度に合わせて使用する予定である。
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