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2015 Fiscal Year Annual Research Report

頭頸部癌における局所免疫応答の解明と新規ワクチンの開発

Research Project

Project/Area Number 26861397
Research InstitutionOita University

Principal Investigator

能美 希  大分大学, 医学部, 助教 (40468020)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords腫瘍免疫 / 頭頸部癌 / 生体内ワクチン
Outline of Annual Research Achievements

我々は”がん微小環境”において抗腫瘍免疫と免疫応答を調節するタンパクのひとつとしてmilk fat globule epidermal growth factor-8(MFG-E8)に注目し、頭頸部癌におけるその発現、分泌、機能につき解析することで将来的に新規ワクチンの候補となりうるか検討した。
まず、頭頸部癌におけるMFG-E8の発現と抗癌剤の感受性との関連を検討するため、頭頸部癌細胞株にMFG-E8 siRNAを導入し、シスプラチン(0,1,2mg/ml)添加後の感受性の変化を検討した。MFG-E8発現抑制株と対照群を比較すると、両者に感受性の差は認められなかった。同様にアポトーシスのマーカーであるannexin VおよびPIの発現、Caspase-3活性についても両者に有意差は見られなかった。またMFG-E8強制発現株を作成し、同様の検討を行ったがいずれも強制発現群と対照群とに明らかな差は見られなかった。
昨年度の研究成果とあわせて、①in vivoにおいてはMFG-E8は頭頸部癌腫瘍組織中に発現しておりその発現がT分類、stagingと関連していること、②頭頸部癌細胞株においてシスプラチン添加時には細胞内からMFG-E8の顆粒状の分泌がみられ抗アポトーシス効果に関与している可能性が示唆されるものの、③頭頸部癌細胞株のMFG-E8の発現量の変化が生じても抗癌剤感受性に変化が見られないことより、MFG-E8は癌細胞の抗アポトーシス効果に直接関与するのではなく、がん微小環境においてマクロファージによるアポトーシス細胞の貪食の抑制など局所免疫応答抑制に関与していることが示唆された。今後MFG-E8ノックアウトマウス、頭頸部癌マウスモデルを作成しこれらの免疫応答を検討する必要があると考えられた。

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Published: 2017-01-06  

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