2015 Fiscal Year Research-status Report
新たな内耳性難聴治療法の開発 RNAiによる難聴原因蛋白Cochlinの発現抑制
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26861423
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
関根 久遠 日本医科大学, 医学部, 助教 (20566377)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Cochlin / COCH / mRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作製した、Cochlin発現ベクターを用いて培養細胞での発現を試みた。しかし、安定発現株の構築に至らず、現在、発現ベクターの再構築とcochlin発現細胞株のスクリーニングを進めている。目標達成のため、ヒト組織でのcochlinの動態を調べる実験として、外リンパに含まれるタンパク質をトリプシン消化後、質量分析解析により網羅的に同定して、内耳に発現しているタンパク質との関連性について解析した。解析途中ではあるが、外リンパにcochlinのペプチド断片が含まれている事は確認出来た。この結果とウェスタンブロッティングの結果とあわせて、cochlinのN末端ドメインが切断され、cochlin tomo-protein (CTP)として外リンパに分泌されている確証が得られた。さらにCTPの切断部位の同定が可能かどうか解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養細胞からの安定したCochlin発現が確認できず、時間を要した。発現ベクターに導入するcDNA配列の見直しと発現ベクターを変えて細胞への導入効率の検討を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
強制的にcochlin大量発現させる事が困難な場合は、樹立細胞株にcochlinを発現する細胞株がないかスクリーニングを行ってみる。また、発現ベクターの導入効率の高い細胞がないか検討する。また内耳組織から抽出したRNAを用いて定量PCRによるcodlin mRNAの測定条件の検討を行い、siRNAによる遺伝子発現の抑制を定量的に示せるように研究を進める。COCH遺伝子を抑制するsiRNAベクターはすでに数社から市販されているため、我々の実験系に最適なものを検討する。
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Causes of Carryover |
培養細胞へのsiRNAの導入まで実験が至らなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、siRANベクターの購入等で使用する予定である。
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