2014 Fiscal Year Research-status Report
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26861425
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
寳地 信介 産業医科大学, 医学部, 講師 (90465758)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 慢性副鼻腔炎 / 好酸球性副鼻腔炎 / クローンライブラリー |
Outline of Annual Research Achievements |
当科にて、好酸球性副鼻腔炎を含む慢性副鼻腔炎の内視鏡下鼻副鼻腔手術症例に対して(一部好酸球性などの中耳炎も含む)、承諾が得られた症例より、手術時に鼻汁や粘膜など16SrRNA遺伝子クローンライブラリー解析法(以下:クローンライブラリー法)用の検体を採取し、当院微生物学教室の協力のもと、鼻副鼻腔のクローンライブラリー法による網羅的な菌叢解析を随時施行している。 これらの症例では同時に、鼻症状に関する問診聴取、鼻汁好酸球検査、鼻内からの一般細菌培養検査や検出菌の薬剤感受性検査、末梢血好酸球数、total IgE 、HDやスギなどの主要な吸入抗原に対する特異的IgEの測定や、副鼻腔CTによる副鼻腔病変の重症度分類等も行っている。 また、術後感染などをきっかけに、鼻汁が増加したりポリープの再発が認められたりした症例では、再度鼻汁からクローンライブラリー法用の検体を採取し、同時に一般細菌培養検査を行い、鼻内所見の悪化に伴い菌叢の変化が経時的にみられるか否か評価している。 クローンライブラリー法の解析にて、一般細菌培養検査の結果と差異のある症例や、鼻副鼻腔にまれとされる菌の検出を認めた症例など、徐々に多様なデータが蓄積されつつある。また、副鼻腔炎のない正常対照群の検討より、鼻副鼻腔は当初我々が推測していたより比較的菌が少ない状態であると判明しつつある。さらに好酸球が炎症の主体とされる好酸球性副鼻腔炎間の比較でも、明らかに菌数や菌種の検出に差異があることが解明されつつある。鼻内所見の悪化がみられた症例では、菌叢の経時的変化を認めた症例もあり興味深い結果となりつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鼻副鼻腔の菌叢解析が出来ている症例も徐々に蓄積されていることや、継時的な変化が追跡できている症例もあり概ね順調と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き新規症例を確保し、また症例の経時的な変化を可能な症例では追跡したい。 またこれまでの菌叢解析を臨床的な各種指標(鼻症状に関する問診、鼻内所見、鼻汁好酸球検査、鼻内からの一般細菌培養検査、末梢血好酸球数、total IgE 、HDやスギなどmajorな鼻アレルギーに関する抗原特異的IgE測定、副鼻腔CTによる重症度分類など)と照らし合わせ、データ解析および補足事項をまとめていく。特に難治例や重症例の副鼻腔炎との関連を詳細に検討し、ここで得られた新たな知見を積極的に各種学会などで報告したいと考えている。
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Causes of Carryover |
学会参加(情報収集)の際の旅費が予定より少なくおさえられたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試薬等の購入に充てる。
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