2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26861428
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
大前 恒明 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30451470)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 網膜循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルドステロンは、網膜症の病態に関与していることが報告され、さらに血管収縮作用を示すことから、アルドステロンは、網膜血流低下を引き起こし、網膜症の発症・進展に関与している可能性がある。そこで、2型糖尿病患者における網膜循環と血中のアルドステロン濃度の関連を検討した。血中のアルドステロン濃度と網膜血流に有意な相関は認めなかった。 また、アルドステロン分泌過剰状態を呈する典型的な疾患である原発性アルドステロン症患者では、インスリン感受性の低下のほか、血中アディポネクチン濃度も低くなることが報告されている。(Am J Hypertens. 2007)。このアディポネクチンの網膜血管拡張作用をブタ網膜摘出血管のin vitro実験系にて、われわれは報告した(IOVS 2013)。つまり、アルドステロンは、血中のアディポネクチン濃度を低下させ、網膜血流に影響を及ぼしている可能性がある。今回、糖尿病を合併した原発性アルドステロン症患者においての研究予定だったが、この研究期間中に、1名しか糖尿病を合併した原発性アルドステロン症患者があらわれず、今後引き続き検討していきます。
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