2018 Fiscal Year Annual Research Report
眼慢性移植片対宿主病によるマイボーム腺機能不全の病態解明と治療方針の確立
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26861468
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西條 裕美子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (80407105)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マイボーム腺 / マイボーム腺機能不全 / 炎症 / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
・眼慢性移植片対宿主病は、造血幹細胞移植後の重篤な難治性疾患である。眼粘膜関連リンパ装置が存在する部位が慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)による眼合併症の好発部位になると考えられ、ドライアイ・マイボーム腺機能不全は主要な合併症である。マイボーム腺は上下眼瞼に存在する外分泌腺であり、眼瞼の炎症やマイボーム腺が障害されることによりマイボーム腺機能不全が生じる。また、マイボーム腺機能不全は、ドライアイのリスクファクターである。昨年度に引き続き、慢性GVHDによるドライアイ・マイボーム腺機能不全症例の診療・研究に携わった。慢性GVHDによるドライアイ・マイボーム腺機能不全症例の自覚症状を確認し、涙液・眼表面を評価した。フルオレセイン染色を行い、角結膜上皮障害の程度、涙液層破壊時間を測定し、Marx's lineの観察を行った。ローズベンガル染色・リサミングリーン染色により、角結膜上皮障害の程度を観察した。マイボーム腺機能不全について、細隙灯顕微鏡で特に瞼縁の状態(瞼縁の血管拡張・瞼縁不整・マイボーム腺開口部の閉塞所見)を観察し、meibum圧出の程度を評価した。また、結膜充血、結膜線維化、偽膜、糸状角膜炎の有無等を観察した。 ・マウスGVHDモデルの眼瞼の状態をHE染色、Mallory染色を用いて、組織構築の変化、線維化の程度を観察した。また、特殊染色を用いて、マイボーム腺・マイボーム腺周囲の組織の変化等を観察した。
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