2016 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of Shf in neuroblastoma
Project/Area Number |
26861484
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
高木 大輔 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (60611580)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経芽腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでの研究において、予後良好な神経芽腫症例に高発現するアダプター蛋白質であるSrc homology 2 domain containing F (Shf) が、受容体型チロシンキナーゼであるanapastic lymphoma kinase (ALK) と結合し、相互作用を示すことを発見した。またShfはPDGF受容体や神経成長因子NGF受容体TrkAと結合することも既に報告されている。 今回の研究の目的はShfの機能解析を発展させることであり、将来的な難治性神経芽腫治療への臨床応用を目指す土台作りとなる計画であった。ALKとShfとの機能相関の解析をさらに進め、かつPDGF受容体とShf、並びにTrkAとShfとの機能相関と比較検討することによって、Shfの多機能アダプター蛋白質としての性質を明らかにすることを試みた。 最終年度では前年度より引き続き免疫沈降実験を中心に計画を進めた。複数の神経芽腫細胞株を新たに購入し、これらにPDGF受容体およびTrkAを発現させるためのプラスミドDNAを作成・購入した。またシグナル伝達に関与するものを中心に各種抗体を購入した。必要物品を揃えながら実験を進めたが、実際に研究に従事できる時間が限られていたことや、細胞株の培養でエラーが続いたことなどが原因で、期間内に有意義な成果をあげることができなかった。 今回、有益な研究成果を得られなかったことは誠に残念であるが、必要な物品や設備など研究の環境面や実験のテクニカルな面においてはこの期間内におよそ充実させることができた。これらを財産として実験を継続し、医学の発展に寄与していくことが我々の努めであると考えている。
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