2014 Fiscal Year Research-status Report
ADSCの骨芽細胞分化促進におけるエピジェネティクス修飾機構の研究
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26861491
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
笹原 資太郎 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (70400950)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 天井培養由来 / 脂肪幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 骨分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
エピジェネティクス調節はDNA配列変化を伴わない、遺伝子発現制御機構である。幹細胞がより高分化な細胞に分化する際には、エピジェネティクス調節により発現できない遺伝子領域が増え、分化した成熟細胞へと変化する。脂肪組織由来幹細胞は骨芽細胞分化能を持つことがわかっている。ヒト腹部脂肪細胞より培養した、脂肪幹細胞(以下SVF)および天井培養由来脂肪幹細胞(以下ccdPAs)についての研究を行った。in vitroにおいて、骨分化誘導において、ccdPAsのほうがSVFにくらべ、アリザリン染色・ALP染色およびRNA解析にて、骨分化しやすいことがわかった。そのため、骨分化過程において、ccdPAsのほうがより高分化細胞でることが示唆された。加えて、以前から我々が報告してきた通り、ccdPAsは脂肪細胞への分化もよりしやすいことがわかっているため、今後の間葉系幹細胞研究の礎になる可能性がある。以上のことは、平成26年10月日本形成外科学会基礎学術集会において報告済みである。上記のことを、in vitroおよび、in vivoでも証明し、かつエピジェネティクス解析し、報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究内容について ヒト腹部脂肪細胞より培養した、脂肪幹細胞(以下SVF)および天井培養由来脂肪幹細胞(以下ccdPAs)についての研究を行った。in vitroにおいて、骨分化誘導において、ccdPAsのほうがSVFにくらべ、アリザリン染色・ALP染色およびRNA解析にて、骨分化しやすいことがわかった。そのため、骨分化過程において、ccdPAsのほうがより高分化細胞でることが示唆された。加えて、以前から我々が報告してきた通り、ccdPAsは脂肪細胞への分化もよりしやすいことがわかっているため、今後の間葉系幹細胞研究の礎になる可能性がある。以上のことは、平成26年10月日本形成外科学会基礎学術集会において報告済みである。 また、エピジェネティクス調節の研究を行った。メチル化においてより優位な細胞の可能性があり、現在解析中である。これも今年度中に報告予定である。 in vivoにおいても、マウスの側頭骨へSVFとccdPAsをsca-holdとともに移植した。それをマイクロCT解析および顕微鏡的評価にて、ccdPAsが骨分化しやすいことが示唆された。今後RNA解析を加えながら、報告予定である。マウスからcccdPAsの採取に成功すれば、上記と同様の研究を行いたいと閑雅ている。 その他、予備実験として、骨分化に必要なmediumをそれぞれ個別に評価しており、その結果も別途報告予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
エピジェネティクス調節の研究結果はほぼ出そろったため、今後解析し、追加研究が必要であれば、行う予定である。また、平行してRNA解析も行い、上記研究の裏付けも行っていく予定である。 in vitroでのccdPAsの骨分化は証明されたが、三次元培養での報告はないため、さらなる研究を加えていく予定である。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通りです。端数のみです。次年度必要研究費として使用予定です。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の消耗品費に含めて使用する。
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Research Products
(1 results)