2014 Fiscal Year Research-status Report
扁平母斑メラノサイトの分子細胞生理学的解析と病態解明
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26861506
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
江藤 ひとみ 杏林大学, 医学部, 助教 (40612594)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 扁平母斑 / メラノサイト / 細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
皮膚からのメラノサイト採取は容易ではなく、メラニン産生細胞の機能やメラニン系皮膚疾患の病態は未だ解明されていないことの大きな要因である。我々が研究対象としている扁平母斑は表皮メラノサイトのメラニン合成能亢進という細胞の機能異常が病態であることが示唆されているものの、その本態は未だ解明されていない。扁平母斑組織のメラノサイトそのものを解析した報告はこれまでになく、その包括的な遺伝子発現や、シグナル伝達経路の解析は、全く新しい情報をもたらすことになる。このような観点から、まずは扁平母斑組織からメラノサイトを回収し、培養する方法を確立することから着手した。正常皮膚組織、扁平母斑組織、その他メラニン系皮膚疾患から細胞を回収し、培養を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
扁平母斑組織はN=5を目標としているが、扁平母斑の切除手術症例数が少なく、当初の計画よりも細胞回収ができない状況であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
回収できた細胞は培養し、遺伝子発現をマイクロアレイで包括的に解析・比較することで、遺伝子レベルでの発現様式の相違点を検討し、さらにmelanogenesis pathwayを中心とした細胞内シグナル伝達経路を解析することで、細胞の機能異常(メラニン合成能亢進)をもたらす原因を探索する。
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Causes of Carryover |
当科で保有している物品、試薬を使う事が可能であり、新しく購入する必要のある試薬が少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マイクロアレイ、シグナル解析のために、試薬、物品にかかる費用が大きい。
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