2016 Fiscal Year Research-status Report
急性肺傷害に対するレゾルビン内包化陰性電荷リポソーム吸入療法の開発
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26861528
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
田畑 雄一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70515238)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | レゾルビン / リボソーム内包化レゾルビン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、I. 陰性電荷リポソーム内包化レゾルビン(NCLER)の精製として、逆相蒸発法を用いて、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールをモル比6:4:1の比率にてジエチルエーテルやクロロホルムに溶解し、封入物質であるレゾルビンを含む水溶液を加えて、ロータリーエバポレータ(既存装置)と超音波乳化装置、ホモジナイザーを用いて減圧下に有機溶媒を除去してエマルジョンとし、0.2ミクロンのメンブランフィルターにてNCLERリポソームを得る。 Ⅱ.マクロファージ細胞の機能に対するレゾルビンの影響を評価する目的で、継体培養系マクロファージ様細胞であるJ774A.1細胞を用いて、貪食能、サイトカイン産生能、NO産生能に対するNCLER投与の効果を調べる。J774A.1 細胞をRPMI1640培養液にて継代培養し、細胞数を調整して、一定数(1x10^6 程度)をプレートに用意する。インターフェロンγでプライミング状態として、大腸菌LPSで刺激を加える。NCLERリポソームを異なる濃度で培養液に加えた場合に各種マクロファージ機能がどう変化するかを定量する。(詳細手順は以下①-⑦)。①貪食能への影響②遊走活性への影響③殺菌能への影響④サイトカイン産生への影響⑤サイトカイン発現への影響⑥活性酸素産生への影響⑦一酸化窒素産生(NO)への影響。 以上の2項目の実験を平成27年度より引き継ぎ行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究以外の研究・教育・臨床業務のため当初の予定と比較して大幅に研究の進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、緑膿菌肺感染モデルでの陰性電荷リポソーム内包化レゾルビン吸入療法として、CD-1マウス(雄、週齢8-12、体重約25g)肺内に、セボフルランによる短時間麻酔下に、肺上皮傷害性緑膿菌株PA103浮遊液(sublethal dose, 1x10^6 CFU in PBS)をインスティレーション用鈍針にて投与して肺炎を誘導し、一定時間後にNCLERリポソームをrodent用の吸入器(Inhalation Tower ELS0113, Buxco Research Systems、USA)にて吸入させる。24~72時間の体温や活動性を測定し、安楽死させた後、肺の障害度を生理学的(肺内水分量)、病理学的(組織像)、生化学的(好中球エステラーゼ活性、サイトカイン濃度)、細菌学的評価(細菌数、菌血症)に評価を加える。コントロール群には、レゾルビンを含有しないemptyリポソーム吸入を用いる。NCLERリポソームの吸入が細菌感染を悪化させずに炎症消退を誘導できるかを総合的に判定する。
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Causes of Carryover |
平成27年度研究実施の大幅な遅れにより、平成28年度予定の研究内容が平成29年度に繰り越されたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に平成28年度予定の実験を施行予定であり、繰越金は、平成29年度に使用予定である。
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Research Products
(1 results)