• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2015 Fiscal Year Annual Research Report

チトクロムCによる感染症迅速診断キットの開発

Research Project

Project/Area Number 26861529
Research InstitutionIwate Medical University

Principal Investigator

石部 頼子  岩手医科大学, 医学部, 助教 (50405742)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
KeywordsチトクロムC / 感染症診断 / イムノクロマト法 / 敗血症
Outline of Annual Research Achievements

イムノクロマトグラフィーを応用して簡易キット(Point of Care test: 以下POCテストと略す)を開発した。POCテストはチトクロームCに特異的な抗体を金コロイドに結合したものを標識物として使用しており、メンブレンには異なる抗チトクロームC抗体が固相化する。本法は、血清と血漿でデータの差異は殆ど生ぜず、どちらでも約15分で敗血症診断が可能となった。このPOCテストを用いて、岩手県高度救命救急センターに搬送された患者について発症早期より検討した。その内訳は、対照としての健常者20名、感染を合併しないSIRS患者20名、局所感染症患者14名、敗血症患者16名、重症敗血症患者15名、敗血症性ショック患者20名である。POCテストによる、敗血症診断としてのカットオフ値を1+とすると、感度100 %、特異度56%、有効度73%、カットオフ値を2+とすると、感度73%、特異度84%、有効度80%、カットオフ値を3+とすると感度47%、特異度96%、有効度78%であった。このことからPOCテストによる敗血症としては、POCテストで2+とするのがもっとも有効であるように思われた。敗血症の診断マーカーとしてチトクロームCを用いた場合、ROC曲線下面積は0.802であり、血中で上昇するチトクロームCがIL-6、CRPなどの他の診断マーカーに比較して敗血症の診断マーカーとしてはより優れていることが示された。チトクロームCは敗血症に関連する組織傷害アセスメントスコアであるSOFAスコアと相関し、敗血症の重症度と相関した。以上の結果より、チトクロームCは敗血症の早期診断及び重症度のモニタリングに有用である可能性が示唆された。しかし、明らかに感染を合併していると思われる症例においてチトクロームCが上昇しない症例、さらに感染を合併していないと思われる症例でチトクロームCが上昇する症例が散見され、その原因について多種の疾患について今後さらに検討する必要がある。

URL: 

Published: 2017-01-06  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi