2015 Fiscal Year Annual Research Report
A Novel Mechanism of Osteo-network through MicroRNAs
Project/Area Number |
26861548
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
竹井 悠一郎 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (10711377)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | マイクロRNA / 骨基質小胞 / 破骨細胞形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトのマイクロRNA(miRNA)が発見されて以来、遺伝子発現調節の新たな担い手としてmiRNAの解析が各分野で精力的に行われている。当該研究分野においても同様で、miRNAが骨代謝調節に重要であると多数報告されているが、これらはmiRNAを産生する一細胞の細胞内イベントとしてのみ考えられている。しかしながら、実際には、硬組織は多種の細胞間情報伝達・制御が活発に行われており、その細胞間ネットワークを解明することが極めて重要である。 従来、細胞から出芽もしくは分泌される微小胞は単に細胞内の老廃物を排泄していると考えられていたが、近年、その微小胞にはDNAやRNAなど様々な因子が内在し、細胞間情報伝達因子になり得ると注目を集めている。そこで、我々は骨芽細胞特有の微小胞、骨基質小胞(BMV)に着目した。前試験により、BMV内に100種以上のmiRNAを発見し、新たな細胞間情報伝達の担い手として期待した。実際、BMV内に含有量の高い15種のmiRNA全ては骨代謝関連因子を標的とすることが明らかとなり、基質石灰化以外の作用が予想された。 骨構成細胞(主に骨芽細胞、破骨細胞およびそれらの前駆細胞など)を用い、BMVの標的細胞のスクリーニングを行った結果、破骨細胞前駆細胞にBMVが多数取り込まれることが認められ、さらにBMVは破骨細胞形成を顕著に抑制させることが明らかになった。特に、BMV内のmiRNA-125bが破骨細胞形成抑制作用に重要な役割を果たしていることが示唆された。
|
Research Products
(6 results)