2016 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of onset of diabetic normal pressure hydrocephalus by oral microorganism-derived TLR Ligands
Project/Area Number |
26861584
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
加地 千晶 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (60707214)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | P-cadherin / podoplanin / 脳脊髄液脳関門 / 脳室脈絡叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、streptozotocin誘発性の膵ランゲルハンス島破壊型I型糖尿病マウスとKK/Ta-Jclマウスを高カロリー餌で飼育したII型糖尿病マウスについて、脳室脈絡叢上皮細胞、および脳室上衣細胞におけるP-cadherinとpodoplaninの発現が減少することを見出した。さらに本研究では、P-cadherinとpodoplaninの抗体を定期的に腹腔投与した糖尿病マウスが、同様に投与した健常マウスの全生存期間内に、全マウスが、生活活性がストレス行動によってhumane endpointに達した。また糖尿病マウス脳では、脳室脈絡叢上皮細胞における炎症性サイトカインIL-1β,IL-6とTNF-αの産生が観察され、これらは健常マウスでは見られなかった。健常マウス脳では、P-cadherinが脈絡叢上皮細胞の外側、および脳室上衣細胞に強く発現する。また、N-cadherinが脳室上衣細胞に強く発現する。そしてpodoplaninが脈絡叢上皮細胞の内側に発現する。P-cadherinとpodoplaninは細胞接着と細胞骨格形成に寄与する分子で、脳脊髄液脳関門の形成に貢献すると考えられている。糖尿病では、N-cadherin などと協調して働くP-cadherinが減少することで、隣接する上皮細胞同士の接着機能が低下すること、さらにpodoplaninの発現が減少することで、細胞骨格の伸展とバリア形成機能が低下することで、脳脊髄液脳関門の形成が損なわれる可能性が考えられた。従って、糖尿病性脳は、P-cadherinとpodoplaninの発現異常によって水頭症など脳脊髄液脳関門の異常に基づく脳疾患が引き起こされる可能性が考えられた。Kaji, C., Takara, K., Hatakeyama, Y., Kojima, H., Sawa, Y. The distribution of podoplanin in the tooth and craniofacial bone. 94th International Association of Dental Research, Seoul, JUN 2016. J. Dent. Res. 94(S).
|
Research Products
(1 results)