2016 Fiscal Year Research-status Report
口腔組織の炎症によって発生する気体分子と細胞機能の破綻
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26861586
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
萩原 真 新潟県立大学, 人間生活学部, 助教 (30546099)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 一酸化窒素 / 感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病による口腔組織の炎症状態では一酸化窒素などの気体分子が生体内で過剰に発生しており、細胞機能の破綻に関与する可能性が考えられる。その一方、一酸化窒素などの炎症性メディエーターは、感染防御に寄与すると考えられている。一酸化窒素は、炎症性メディエーターの一つで、生体内に侵入した細菌を除去するためにマクロファージなどにおける貪食(ファゴサイトーシス)に関与する可能性が示唆されているが、その詳細な機構については不明な点が多い。そこで本年度は以下の実験を行った。 骨髄由来マクロファージを腹腔に移入したマウスを用いて、S. aureus ATCC25923株を腹腔に感染させた。その結果、L-NAME無処理マウスと比較して、L-NAME投与マウスでは、S. aureus ATCC25923株の生菌数が極めて高かった。従って、一酸化窒素がマクロファージを活性化している可能性が考えられた。また、タンパク質チロシンニトロ化について一酸化窒素との関連性を明らかにするために、抗チロシンニトロ化抗体を用いて解析を行った。その結果、ニトロ化されたタンパク質が上昇していた。タンパク質ニトロ化はアポトーシスにも関与することから細胞機能の破綻に関与している可能性が考えられた。 以上のことより、一酸化窒素は感染時には、感染防御にはたらくことが明らかとなった。すなわち、口腔組織の炎症によって発生する気体分子は、細胞機能の破綻だけではなく、生体にとって有益な作用があることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
チロシンニトロ化など研究計画書と照らし合わせるとやや遅れていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
チロシンニトロ化などを質量分析で解析するなどの方法を検討する必要がある。また、ポイントミューテーション法などで変異体を作製を検討する必要もある。
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Causes of Carryover |
チロシンニトロ化解析で遅れが生じたため次年度に繰り越しが生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
一酸化窒素に関連した実験を培養細胞で行うとともに、チロシンニトロ化についても解析を行う。
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Research Products
(6 results)