2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an enamel treatment system to induce bleaching and efficient remineralization.
Project/Area Number |
26861610
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
飯塚 純子 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 助教 (00706484)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | エナメル質表層下脱灰病巣 / 漂白 / 再石灰化 / 唾液タンパク質 / TMR / RAMAN / オフィスブリーチング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに得られた研究結果である、唾液由来の有機質が侵入したエナメル質表層下脱灰病巣に対し、オフィスブリーチング材を適用することにより再石灰化率の有意な向上が示されたことから、本年度では同試料の再石灰化部位の質的分析、無機元素分析を中心におこなった。使用した分析法は顕微ラマン分光光度計ならびにエックス線回折(IPC発光分光分析)であった。 顕微ラマン分光光度計による計測結果からは、ブリーチングの有無によるリン酸基の有意な低下は見られない、またその後の再石灰化においてはリン酸基の取り込みが有意に上昇するという結果が得られた。本年度初めて行ったエックス線回折に関しては、解析自体はかのうではあったが、安定した波形や数値が得られる状態にはならなかった。試料作製における手技が不安定であったこと、想定していたよりも結果にばらつきがでたことが原因として挙げられた。 今後は、1群あたりの試料数を増やすなどの対策を行い、これらの問題点を解消し、再度解析を行いたいと考えている。 また、関連研究として行ってきたオフィスブリーチング材の歯根象牙質に与える影響に関しては、TMRとビッカース硬さ試験を用い検討し、論文にて発表した。さらに表層下脱灰病巣と再石灰化に関して介入が考えられる重炭酸塩の影響に関する分析もTMRおよび顕微ラマン分光光度計を用いて検討し、論文にて発表した。 有色表層下脱灰病巣への検討も継続して進行している。
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