2015 Fiscal Year Research-status Report
睡眠時ブラキシズム診断における問診・臨床診査の信頼性と診断精度向上の検討
Project/Area Number |
26861617
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
谷内田 渉 北海道大学, 大学病院, 助教 (30708417)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ブラキシズム / 診断 / 信頼性 / 携帯型筋電計 / 問診 / 臨床診査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,睡眠時ブラキシズム(SB)の「問診・臨床診査による診断」の信頼性を検証し,より信頼性の高いSBの臨床診断法を模索・検証することである.研究は大きく分けて, 1)SB診断における問診の信頼性の検証と,2)臨床診査または問診・臨床診査を併せて用いることによるSB診断の信頼性への影響を検証し,より有用なSB診断法を確立することである.平成27年度は,1)について分析結果をまとめ論文作成・投稿・発表まで行った.2)についてはデータ収集・追加を途中まで行っている段階である.
1)別目的で調査完了しているデータを用いSB診断における問診の信頼性の検証を行った. SBの自覚・他覚,起床時の顎症状に関する問診票の回答と,携帯型筋電計による睡眠時咀嚼筋活動の測定記録を基に,問診の信頼性の検証を行った.その結果,SBを予測する敏感度は自覚・他覚で77.3%,起床時の顎症状で68.2%,特異度は前者で47.6%,後者で46.5%であった.以上によりSB診断における問診の信頼性はそれほど高くなく,問診のみでSBを診断することは望ましくない可能性が示唆された.
2)ウェアラブルデータロガー型筋電計による睡眠時咀嚼筋活動の測定結果を利用し,SBの自覚・他覚と起床時の顎・頭・歯の症状に関する問診,臨床診査(歯の咬耗の程度)のデータとの比較を予備的に行った.現在,データ数の追加を行っている状況である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SB診断における問診の信頼性の検証と問診に臨床診査を加えた測定を開始することができた.しかし,データの収集に時間がかかり予定被験者数に達することができなかったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
予定被験者数に達するまで測定を行っていく.測定が終了次第結果の分析を行い,問診・臨床診査を併せて用いることによるSB診断の信頼性の検証を行う.結果は学会での発表,論文の投稿等を予定している.
|
Causes of Carryover |
十分なデータが揃っていないことから学会発表・論文投稿を行うことができなかったため未使用額が生じた.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は,データが揃い次第すぐに解析を行い学会での発表,論文の投稿等に未使用額を使用する予定である.
|