2014 Fiscal Year Research-status Report
インプラントstabilityと周囲骨代謝活性との関連から最適荷重時期を探る
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26861620
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神田 佳明 東北大学, 大学病院, 医員 (00709123)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯学 / 細胞・組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、東北大学医工学研究科の協力講座と、低強度・高周波振動刺激の局所応用装置の製作を行った。当該装置は、スイッチによる強度・周波数の切り替えが可能であり、振動計測器にてその精度の検証を行った。また、東北大学工学研究科土木専攻数理システム設計学教室の協力により、共鳴振動周波数分析を用いた接触型の小型のオッセオインテグレーション測定装置(stabilityの評価)を開発を行った。装置は本体(振動発生装置:ハンマー)と加速度計から成り、振動発生装置から発生する振動とインプラント体からの共振振動を解析可能なものである。振動のモニタおよび解析には、信号波形解析ソフトlab chartを用いた。インプラント体に低周波から高周波の微弱振動を与えた時の変位を時系列波形として記録し、高速フーリエ変換にて共振ピークを検出し固有振動スペクトルへ変換、模型実験(骨質の異なるモデル)にてその特徴の検討を行った。 また、インプラント周囲骨における高解像度NaF-PETによるインプラント周囲骨の骨代謝動態の定量的解析の予備実験として、Wister系雄性ラット(20週齢)を用い、脛骨にカスタムメイドのCPチタン製インプラントを埋入し、インプラント埋入モデルを作成、咀嚼力を想定した間歇的な荷重を1回/日,20分間行った。インプラント体に対し垂直に 0.5N,2Hzの間歇的な荷重負荷を付与を行った。予備的な評価として1週および4週にて組織学的・組織形態学的な評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究当初は市販の装置の使用を計画していたが、予備実験段階で精度や装置の大きさなどその適応が困難であったため、振動発生装置や共鳴振動周波数解析を用いたインプラントstabilityの評価に用いる接触型の小型測定装置の開発するためにやや時間がかかってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
高解像度NaF-PETを用いてインプラント周囲骨におけるインプラント周囲骨の骨代謝動態を評価し、さらにはインプラントstability(dip)との関連を検討する。さらに組織標本によるインプラント周囲骨の組織形態学的観察を行ない,骨代謝反応およびインプラントstabilityを経時的・定量的に評価,各群を比較することで,インプラントに対する荷重負荷の開始時期について多角的に検討を行う.
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Causes of Carryover |
インプラント stabilityを測定し,骨-インプラント結合力の最も低下するとされるdipの時期を特定するために共振周波数解析装置(オステル)の購入を予定していたが、より高精度な装置を制作するためペンシル型インパルスハンマーと加速度計を用いて装置を制作したため、予定していた使用額に差異が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
初年度に思わしい結果が得られなかったため、予定していたよりも用いるべき実験動物の匹数の増加が生じてしまった。そのため、次年度では新たに購入する実験動物やインプラント体、また当初は自身で行う予定であった組織切片の作製の外注費用に充てるものとする。
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