2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26861624
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
根本 怜奈 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (50706893)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ジルコニア / 接着ブリッジ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではセリア安定型ジルコニア/アルミナナノ複合体(Ce-TZP/Al)およびイットリア安定型ジルコニア(Y-TZP)を用いて接着ブリッジを作製するためのデザインの最適化を行うことを目的とした. ヒト乾燥有歯上顎骨の左側中切歯から犬歯までのCTデータを用いて,従来型接着ブリッジの形成を施した有限要素モデルを作製した. フレームの形態は①0.8㎜厚2リテーナー金銀パラジウム合金(0.8M)②0.5㎜厚2リテーナーY-TZP(0.5Y)③0.5mm1番1リテーナーY-TZP④0.5mm3番1リテーナーY-TZP⑤0.3㎜厚2リテーナーCe-TZP/Al(0.3Ce)とした. リテーナーのポンティック口蓋側中央部に,歯軸から45度の角度から,前歯部最大咬合力を想定し200Nを負荷した際のセメント層に加わった剪断応力の比較を行った.その際,イットリア部分安定型ジルコニアとパナビアF2.0の剪断試験の報告を参考にし,11MPa以上の値を脱離に影響する応力として検討した. 本研究の結果から,11MPa以上の値を示した接着性レジンセメントの体積の割合は,2リテーナー接着ブリッジの方が1リテーナー接着ブリッジのよりも小さい値を示したことから,2リテーナー接着ブリッジの方が脱離のリスクが少ない可能性が考えられ又,従来用いられている0.8Mよりも0.5Y,0.3Ceの方がともに小さい値を示し,0.3Ceが一番小さい値を示したことから,前歯部1歯欠損症例においてイットリア安定型ジルコニア及びセリア安定型ジルコニア /アルミナナノ複合体用いたジルコニアフレームは,従来の金属フレームを用いる際よりも歯質削除量の抑制が可能であることが示唆された.よって歯質の薄い日本人にはきわめて有用な治療方法であると考えられた.
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Research Products
(2 results)