2016 Fiscal Year Annual Research Report
Relative factors for QOL of post-maxillary patients
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26861636
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
城下 尚子 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (10448110)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 顎顔面補綴 / 顎義歯 / 早期顎義歯 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)データの収集:平成26年度からの3年間に大阪大学歯学部附属病院咀嚼補綴科に来院された顎顔面補綴患者は80名。そのうち、対象となる上顎腫瘍術後患者は36名だった。当初の計画では、対象者数が40名だったため、予定よりやや少ない結果となった。 2)機能評価:機能評価として、グミゼリーを用いた咀嚼機能率測定、デンタルプレスケールを用いた最大咬合力測定、30ml水飲みテストを用いた嚥下機能測定を行った。評価時期は、術前と術直後、術後、3ヶ月、6ヶ月に行った。術前においては、腫瘍の重症度によってばらつきが見られた。 3)QOL評価(EORTC-C30、EORTC-H&N35)、性格テスト(TEG2)をおこなった。評価時期は、術前と術直後、術後、3ヶ月、6ヶ月に行った。術前においては、腫瘍の重症度によってばらつきが見られた。 4)QOL評価と機能評価の関連:QOLの改善は、口腔機能の改善と関連があることがあきらかになった。術前術後でQOL改善群と低下群に分けた場合、最大咬合力と水飲みテストの変化量が大きいほど、「嚥下」「社会的食事」「会話」「社会的コンタクト」においてQOLの改善が認められた。 5)早期顎義歯装着者群と通常の顎義歯装着者群の比較:早期顎義歯装着者は通常の顎義歯装着者群よりも術後早期のQOL改善がみられ、それが長期にわたり維持されることがあきらかになった。これらにより早期顎義歯の有効性が明らかになったが、多変量解析で年齢、性別、放射線治療の有無、欠損範囲、咬合支持域数の影響を調整した上でもその有効性が明らかになった。
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