2014 Fiscal Year Research-status Report
三次元連通気孔構造を有する新規置換型骨補填材の開発
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26861646
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
益崎 与泰 九州大学, 大学病院, 助教 (80588103)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯科インプラント学 / 骨造成 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在インプラント治療は高い成功率を示す一方、適応範囲の拡大につれ、埋入部位の骨が不足している患者に対し十分な骨を再生できるかが重要な鍵となる.骨造成を行うにあたっては様々な骨補填材が用いられているが、自家骨は骨に置換しやすくゴールドスタンダードである一方で採取量に限界がある、他科骨や異種骨は供給量は豊富であるが、未知の感染の可能性があり、人工骨は供給量が豊富であるがそれ自体が置換しにくいなどの欠点があげられるなど、材料により利点・欠点が存在する。 それらより求められる材料の理想的な条件として①骨形成のための細胞の足場となる三次元構造を有し、②その材料自体が早期に骨置換し、③咬合圧に耐える程度の強度を有し、④為害性がないことがあげられる. 本研究では三次元的な硬化体を石膏系材料もしくは既存の骨補填材を用いて作製後、骨置換しやすい材質に水熱処理を用いてカルシウムアパタイト構造に改良し、耐久力や三次元構造の確認などの物性を確認した後、細胞実験による効果、動物を用いて造成し、その効果を検討するものである.また骨形成促進の可能性があるスタチンを混合し骨形成の割合、置換した骨の割合等についても比較検討するものである。まず材料に関する研究を行い、骨補填材料および石膏系材料に関して単純に硬化体をそれぞれ作製し、オートグラフを用いて破壊試験を行い、材料等により耐久性に少し違いが見られる傾向があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まず材料の基本的な性状を調べるために材料のみで硬化体を作製し、硬化体の耐久度を計測し基本的な材料の性状を確認することは可能であったが、実際の三次元構造には至っていないため、今後選択した材料をさらに三次元にするために改良する必要性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針としては材料自体の比率で大きな変化は見られず、均一にある程度の咬合力には耐えられる。もしくは暫間補綴に耐えられる可能性があることが確認できたため、実際の3次元構造体で作製し、もう一度物性を確認の後細胞実験、動物実験を行っていく予定である。 またスタチンの濃度を変えた状態でも同様の構造物を作製し、細胞実験、動物実験へと進めていく予定である。 最後に毒性等がないか生体、細胞両面から確認していく。
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Causes of Carryover |
昨年度は本実験のための基礎的な実験がメインになったため、結果的に使用額に変更が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は本材料の最終測定、細胞実験、動物実験を行っていく。
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