2014 Fiscal Year Research-status Report
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26861647
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
宮原 健治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 研究協力員 (10647704)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インプラント周囲炎 / 治療 / デンタルインプラント / 切削装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
インプラント周囲炎は、インプラント埋入後に最も高頻度に発症する合併症である。現在、インプラント周囲炎の対処療法として、感染したインプラント体表面の汚染除去とその無毒化が行われているが、インプラント体の複雑な3次元形状とその表面性状のため、施術が極めて困難である。本研究の目的は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜コーティングを施したインプラント表面切削装置を作製し、その効果をインプラント周囲炎動物実験モデルにより検証し、新たなインプラント周囲炎の治療法を開発することである。 平成26年度は、長崎県工業技術センターの協力を得て、DLC薄膜コーティングを施したインプラント表面切削装置の作製を行った。開発の過程で、インプラント表層の10マイクロメートルの切削に困難性が発見されたことから、現在では切削装置の内径を縮小して装置の完成を進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
長崎県工業技術センターの協力のもとに、DLC薄膜コーティングを施したインプラント表面切削装置の作製を進行中である。現在、インプラント表層の10マイクロメートルの切削に困難性が発見されたことから、現在では切削装置の内径を縮小して装置の完成を進めている段階であり、この問題も解決される見通しが立っているため、研究の進捗状況としてはおおむね良好だと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度までにDLC薄膜コーティングを施したインプラント表面切削装置の開発を行う予定であったが、問題が抽出されたためにこれを解決し、最優先でこの装置の完成をさせる予定である。問題点は解決され、装置の開発はほぼ完了に近づいていることから、平成27年度に関しては、予定通り動物実験を行う計画である。申請者はすでに大学院生時代にビーグル犬のインプラント研究を経験済みであり、実験の遂行には大きな問題が生じないことが予想されるため、切削装置の完成が若干遅れてはいるものの、当初立案した動物実験計画には変更を行うことなく実行予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度は、切削装置の開発が主目的であったことから,当初計画していた基金の全額を使用する必要性がなかったため、より多くの基金が必要と考えられる平成27年度に基金の持越しを行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動物実験に経費が必要であることから、次年度使用額278,764円は、ビーグル犬に対するインプラント周囲炎モデルの作製に使用する計画である。
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