2015 Fiscal Year Research-status Report
PEG造設脳梗塞モデル動物の口腔リハビリが脳内酸化レドックスに及ぼす影響
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26861649
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
川西 克弥 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (10438377)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 咀嚼 / 脳梗塞 / 海馬 / マイクロダイアリシス / 経管栄養摂取 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前回遅れがちであったマイクロダイアリシスを用いたHPLC-ECD法の測定のためのサンプリング方法の手技を確立するところから開始した。イソフルラン麻酔下において脳固定装置に8週齢Wistar/ST雄性ラットを固定し、学習記憶能と関連の深い海馬CA1領域をブレグマから計測してカニューレを埋入した。また、脳切片をH-E染色し、埋入位置が目的とする位置に到達していることを確認した。 次いでLongaらの方法に従い、イソフルラン麻酔下において脳梗塞モデルラット(右側中大脳動脈虚血モデル)を作製した。脳梗塞手術後2時間が経過した時点で、感覚運動機能評価としてLimb Placement Testを用い、脳梗塞の有無を確認した。脳梗塞が認められたラットに対し、大岡らの方法に従い経管栄養摂取モデル(PEG造設)の手術を行った。 現時点において、健常側の脳にマイクロダイアリシスを埋入した脳梗塞モデルラットからサンプリングを行い、HPLC-ECD法での測定が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現時点において、マイクロダイアリシスを埋入した測定は通常のラットと脳梗塞モデルラットのみまで可能となっている。当初の予定では、PEG造設脳梗塞モデルラットの測定まで終えている必要があるため、やや遅れている。初年度の計画が遅延したことが現時点においても遅延している原因と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロダイアリシスを埋入したPEG造設脳梗塞モデルラットを作製し、HPLC-ECD法での測定を行う。さらに、舌運動により液体飼育飼料を経口摂取する群、PEGを介して栄養摂取し舌神経を人工的に電気刺激する群、PEGを介してのみ栄養摂取する群の3群を設定し、脳内抗酸化能の比較を行う。
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Causes of Carryover |
初年度の実験計画の遅延に伴い、本年度の進捗状況にも遅れが生じてしまった。そのため本年度の使用額は減少し、次年度(最終年度)に費やすこととなる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、PEG造設脳梗塞モデルラットを用いて群間比較を行うため、おもに実験動物、飼育飼料およびマイクロダイアリシスに関する消耗品等の購入に充当させる。
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