2016 Fiscal Year Annual Research Report
Objective testing method on fracture of dental implant superstructure and attrition
Project/Area Number |
26861650
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田邉 憲昌 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (60433497)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | インプラント上部構造 / 咬耗 / 口腔内スキャナー |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔インプラント治療は近年,高い成功率を期待できるようになった.一方で,臨床上のトラブルとして数多く認められるのが,インプラント上部構造の破損や咬耗である.この主な原因としてブラキシズムなどの強い咬合力が考えられる インプラント上部構造の経時的な変化についてオーラルスキャナーを用いて引き続き観察を行った.被験者数についてはフルジルコニアクラウン(モノリシックジルコニア)が10名,ハイブリッドセラミック(強化型コンポジットレジン)が10名の合計20名となった.重ね合わせについてはSTLファイルを専用の重ね合わせソフトを用いて重ね合わせを行い,初診時から,3か月経過時,6か月経過時と引き続き咬合面の変化について観察を行った. 重ねあわせデータからインプラント上部構造および対合歯の第一大臼歯機能咬頭の咬耗量を算出した.算出したデータからハイブリッドセラミックスおよびジルコニアの咬耗量を比較し,統計解析ソフトを使用してマンホイットニーのU検定で解析を行った.また,対合歯の咬耗量についても同様に解析を行った. インプラント上部構造の咬耗量は平均0.12mm,対合歯の咬耗量は平均0.09mmであった.ハイブリッドセラミックスの咬耗量は平均0.12mm,フルジルコニアの咬耗量は平均0.08mmであった.両者に統計学的有意な差はみられなかった.また,ハイブリッドセラミックスの対合歯は平均0.12mm,フルジルコニアの対合歯は平均0.10mmの咬耗がみられた.両者に統計学的有意な差はみられなかった.今回,3か月間の咬耗量に関しては,材質による差は見られなかったことから,適切に咬合調整されたフルジルコニア製インプラント上部構造は対合歯の過度な咬耗を引き起こすことなく,インプラント上部構造の材料として有用であることが示唆された.
|
Research Products
(2 results)