2015 Fiscal Year Research-status Report
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26861692
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
木村 大輔 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30632054)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 骨再生 / 血小板凝集能 |
Outline of Annual Research Achievements |
高度に吸収した歯槽骨の再生には優れた足場材料と成長因子が必要不可欠である。しかしながら現在、臨床応用されている人工生体材料の多くは骨増生に有効な期間以上に生体内に貯留し結果として骨に置換せず、満足の得られないケースも多く存在する。またエムドゲインなどの成長因子の多くは生体由来材料だが、今後ますます非生体由来材料による骨増生が求められると考えられる。ラット頭蓋骨欠損部位において、Poly(PHG)のゲル水溶液と骨髄由来間葉系幹細胞を混合して移植した群(Poly(PHG)+細胞)とPoly(PHG) のゲル水溶液単独で移植した群では、4,8,12週間移植後得られた骨片試料をマイクロフオーカスX線CTを用いた解析にて、非埋入コントロール群と比較して骨体積が大幅に上昇する事を明らかにした。病理学的組織学的に評価を行った結果において移植群ではコントロール群と比較して多量な骨形成を認めた。一方コントロール群では緻密なコラーゲン線維を認め骨再生量は移植群に比較して少なかった。コントロール群と比較してゲル水溶液を移植することで骨再生能が向上することを明らかにするため、Poly(PHG)の血小板凝集能を測定したところアテロコラーゲンに比較して高くなる傾向を見いだした。今後はさらに歯周組織再生に応用するために、下顎骨欠損モデルを作成しより複雑な形態の骨欠損に対して応用できるようにさらに研究を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複合体作製は当初の計画通りに進んでおり、小動物を用いた実験が行えたため。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度に小動物で行った、複合体作成条件によって試料を作成する。その後、ウサギ大腿骨モデルもしくはイヌ下顎骨欠損モデルを用いて移植を行う。マイクロフォーカスX線CTによる骨再生評価、病理組織学的な計測を行う予定である。
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Causes of Carryover |
複合体のin vitro評価を行うことが完了していなかったために、それらの実験に関連する費用を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度はビーグル犬と病理組織の費用に充填したい。
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