2014 Fiscal Year Research-status Report
エキソソームによるmicroRNAの細胞間輸送システムの解明
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26861701
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大和地 正信 筑波大学, 附属病院, 医員 (70451747)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 臨床腫瘍学 |
Outline of Annual Research Achievements |
micro RNAは mRNAを分解もしくはタンパクの翻訳を阻害し, 細胞増殖や分化さらにアポトーシスなど生体内のさまざまな現象に関わっている. 特にがんにおいては, さまざまなmicro RNAの発現/調節異常が報告されている. 細胞増殖とがん化のシグナル伝達では, がん細胞はアポトーシスを回避しながら遺伝子の変異やエピジェネティックな変異を蓄積しつつ増殖を繰り返という, 複雑な自己複製能を有している. いわゆる分泌型micro RNAはエキソソーム内に存在し, RNaseでは分解されず血液をはじめとした体液中でも安定して存在する. エキソソームはnmサイズの小胞として細胞から放出され, がん細胞と免疫細胞との間でmicro RNAの情報が伝達されることが示唆されており, エキソソームはその輸送ツールとして機能している. 今年度は正常ヒト表皮ケラチノサイト(HaCaT)と口腔がん由来細胞株の培養液をサンプルとして以下の実験を行った. まずHaCaTと口腔がん由来細胞株の培養液からエキソソームを単離し, エキソソームに含まれるmicro RNAを抽出した. 次にQIAGEN社製のmiScript II RT Kitを用いてmatureなmicro RNAの逆転写を行った. さらに既知のmicro RNAが搭載されたQIAGEN社製のmiScript miRNA PCR Arrayを用いて培養液中のエキソソームに含まれるmicro RNAの発現状態について網羅的に発現解析を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
正常および口腔がん由来細胞株の培養液から抽出されたエキソソーム中のmicro RNAの網羅的な発現解析によって, 数種類の有意に発現変化のあるmicro RNAが確認された.
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Strategy for Future Research Activity |
絞り込まれた候補micro RNAを口腔がん由来細胞株であるKON(高転移株)やSAT(低分化型)などにトランスフェクションし, フェノタイプの変化(細胞増殖能, 浸潤能)を検証する.
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Causes of Carryover |
試薬の購入に際し一括して購入したため, 物品費として20,0000円の残金が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の物品費と併せて細胞導入および形質変化の評価のために必要な試薬の購入に充てる予定である. その他, 学会発表および旅費として申請している経費がある.
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