2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of combination chemotherapy using NF-kappaB as molecular target for oral cancer
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26861724
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
可児 耕一 徳島大学, 病院, 助教 (60709583)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 臨床腫瘍学 |
Outline of Annual Research Achievements |
docetaxelおよびγ-tocotrienolの併用することにより、口腔扁平上皮癌細胞株であるB88細胞に対する著しい殺細胞効果が生じるが、これはどのような分子メカニズムが働いて起こっているのか。これを解明することは、新たな癌化学療法の開発への大きな足掛かりになり得ると考えられた。われわれは、NF-κB活性やNF-κBの活性化により制御されるアポトーシス関連遺伝子産物やアポトーシス抑制遺伝子産物に着眼し、解明を進めてきた。in vitroにおいては、B88細胞に対するdocetaxelおよびγ-tocotrienol のNF-κB活性への影響を検討し、これらの併用により、NF-κB活性が強く抑制されることを明らかにした。さらにNF-κBの活性化により制御されるアポトーシス関連遺伝子産物(Caspases、Apaf-1およびcytochrome c)の発現は増強され、一方でアポトーシス抑制遺伝子産物(Survivin、c-IAP1/2、XIAPおよびBcl-2)の発現は抑制されることを明らかにした。さらに、in vivoにおいてはB88細胞移植ヌードマウスを用いて、docetaxelとγ-tocotrienolの併用が腫瘍の増殖に及ぼす影響を検討した。その結果、それぞれ単独では腫瘍抑制効果の小さい濃度のdocetaxelとγ-tocotrienolを併用することにより、B88細胞移植ヌードマウスの腫瘍増殖が著明に抑制されることを明らかにした。
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