2014 Fiscal Year Research-status Report
骨再生過程におけるCCNファミリー分子の役割の解析と骨再生療法への応用
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26861734
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松下 祐樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (00713827)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CCN3 / 骨再生 / BMPアンタゴニスト / CCNファミリー |
Outline of Annual Research Achievements |
CCN3はCCNファミリー(CYR61, CTGF, NOVの頭文字に由来する)に属する分泌性タンパク質で、現在までに6種類のCCNファミリー分子(CCN1-CCN6)が知られている。本研究申請者はこれまでにCcn3 transgenic (Ccn3 Tg)、Ccn3 knockout (Ccn3 KO) mouseの骨再生過程を解析することにより、CCN3は骨再生過程の初期に発現が特異的に上昇することによりBMPのアンタゴニストとして働き、骨再生を抑制していることを明らかにした。それにもかかわらず、Ccn3 KOマウスと野生型マウスの表現型に差がないことから、CCN3の作用は他の因子で代償されている可能性が示唆された。そこで、本研究ではCCN3とそれに類似した構造を持つ 他のCCNファミリー分子の骨再生過程における発現と機能を解析し、骨再生機構の統合的理解を深め、その結果を新たな骨再生療法へ応用することを目的とした。 平成26年度はマウス大腿骨骨再生モデルを用いて、Ccn3 Tg、Ccn3 KO mouseの骨再生過程におけるCcn1, Ccn2, Ccn4, Ccn5, Ccn6などのCCNファミリーの発現とNoggin、ChordinなどのBMPアンタゴニストの発現を免疫染色で確認した。それにより、CCN3の過剰発現、欠失により、骨再生時のCCNファミリーやBMPアンタゴニストの発現が変動することをつきとめた。これらの研究成果をミシガン大学モイヤーズシンポジウムで発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は骨再生過程におけるCCN3とその他のCCNファミリーや、BMPアンタゴニストとの相互作用をin vivo実験で解析をすすめた。その結果、当初の目的であるCCN3とその他の因子との関連をつきとめることに成功した。当初の実験計画を考えると、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の結果を踏まえて、平成27年度はさらにそのメカニズムを解析するためにin vivo、in vitroの実験を行う予定としている。
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Causes of Carryover |
当初CCN3抗体などの物品の購入を考えていたが、研究協力者から抗体の提供を受けることができたので、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
CCN3とその他の因子との相互作用解明のために追加実験を行うことを予定しており、そのための物品購入に使用する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Expression of the cancer stem cell markers CD44v6 and ABCG2 in tongue cancer: Effect of neoadjuvant chemotherapy on local recurrence2014
Author(s)
Yanamoto S, Yamada S, Takahashi H, Naruse T, Matsushita Y, Ikeda H, Shiraishi T, Seki S, Fujita S, Ikeda T, Asahina I, Umeda M
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Journal Title
International Journal of Oncology
Volume: 44
Pages: 1153-1162
DOI
Peer Reviewed
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