2014 Fiscal Year Research-status Report
全く新しいエナメル芽細胞の効率的な単離方法の確立と特異的な遺伝子発現の探索
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26861784
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村上 隆 岡山大学, 大学病院, 講師 (00534786)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エナメル芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、これまで困難であったエナメル芽細胞の効率的な単離方法を確立させ、歯の発生過程におけるエナメル芽細胞の遺伝子発現ならびその分化制御に関する基盤的情報を得ることを目的に、平成26年度は、胎生マウスから歯胚を摘出後、エナメル芽細胞を含む細胞群を分離・回収した。回収した各歯胚をメス等を用いて細断後、コラゲナーゼ等を用いて、エナメル芽細胞を含む細胞群(エナメル芽細胞は他種の細胞と混在した状態)を分離・回収した。フローサイトメトリーを実施するにあたり、歯胚から分離・回収した細胞群は、可能な限り単一細胞に分離させておく必要があるため、各試薬を用いて分離・回収した細胞群において、さらに効率的な試薬濃度や反応時間を詳細に検討し、少ないサンプルからより多くのエナメル芽細胞を効率的に取り出すための条件設定を探索した。目的遺伝子のmRNAに結合するsmart flareプローブを作成するためには、システム上目的遺伝子が恒常的に発現する細胞株が必要である。このため、現在エナメル芽細胞マーカーであるアメロジェニン遺伝子をマウスmRNAライブラリからクローニングし、哺乳動物用ベクターに組み、マウス骨芽細胞様細胞株MC3T3にトランスフェクションさるための予備実験中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胎生マウスから歯胚を摘出後、エナメル芽細胞を含む細胞群を分離・回収した。回収した各歯胚をメス等を用いて細断後、コラゲナーゼ等を用いて、エナメル芽細胞を含む細胞群を分離・回収できた。現在Smart flare プローブの作製過程であるが、今後実験計画に則り進行予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、Smart flareプローブ作成後、フローサイトメーターおよびセルソーターを用いて、アメロジェニンmRNAを標識したエナメル芽細胞を単離する。単離したエナメル芽細胞からtotal RNAおよびDNAを回収し、マイクロアレイ法による遺伝子発現解析ならびにChipシーケンス法によるエピゲノム解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
物品を予定より安く購入できたため。 本研究計画は2年を予定しており、若干の当該助成金が生じているが、本年度引き続き実験で必要な消耗品等の購入を予定している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究計画2年目に当たる本年は、実験で必要な消耗品の購入が必要である。フローサイトメトリー試薬および消耗尾品、マイクロアレイ外注費用、旅費等に使用する予定である。
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