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2014 Fiscal Year Research-status Report

アレルギーは骨減少のリスク因子か

Research Project

Project/Area Number 26861793
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

大内 雅博  九州大学, 大学病院, その他 (70707182)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywordsアレルギー / 骨代謝 / 破骨細胞
Outline of Annual Research Achievements

これまで、アレルギー疾患を持つ患者では、矯正歯科治療に伴う歯根吸収の頻度が高いことが報告されている。また、アレルギーモデルラットの実験では歯槽骨吸収と歯根吸収が亢進することが報告されている。歯の移動に伴う機械的刺激だけではなく、アレルギー自体が骨減少を引き起こすリスクファクターとなりうるか調べるため、卵白アルブミン、水酸化アルミニウムを用いてアレルギーモデルマウス作成し、アレルギー感作後9週まで経過を追った。
まずアレルギーモデルマウスにおける骨減少の有無を、micro-CTを用いて脛骨の三次元定量解析を行なった。また、感作9週までのアレルギーモデルマウスの大腿骨を用いて、HE染色、TRAP染色等の組織化学的解析を行った。さらに、アレルギーによる骨減少機構の分子メカニズムを明らかにするために、脛骨よりRNAを抽出し定量的PCRを行なった。炎症性サイトカイン群であるIL-1、IL-6、IL-10、また、脂質メディエーターである5-lipoxygenase、ロイコトリエン受容体、さらに骨吸収及び骨形成因子であるRANKL、ALP、Runx2、OPG、Osterix、Col1等の定量的PCRを行なった。脂質メディエーターをより定量するため、大腿骨より脂質を抽出し、ELISA法にてロイコトリエン、ロイコトリエン受容体量を測定し、比較検討を行なった。
平成25年度の上記研究により、長期間抗原に暴露されることにより、アレルギーモデルマウスでは対照群に比べ、有意に骨量が少ないことが示唆された。また、その現象を探るべく各種サイトカイン、脂質メディエーター、骨代謝関連因子のRNA発現量を測定したところ、アレルギーを惹起することで有意に各因子動態が変化していることが示唆された。
これまでの実験でアレルギー自体が骨減少を引き起こす可能性を支持するデータが得られてきており、アレルギーと骨との関係解析が進む事で、新たな観点からの治療ターゲットを見いだすことに繋がる可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究期間内に、①アレルギーモデルマウスの脛骨、大腿骨の三次元定量解析、②骨の組織科学的解析、③骨及び全身における骨代謝関連分子、炎症関連分子群の発現量解析、④免疫化学的背景の解析を予定している。これまでの研究で①、②、③は概ね遂行しており、順調に研究が推移していると考える。

Strategy for Future Research Activity

計画上では次に免疫化学的背景を探るため、末梢血液より単核細胞を分離し、フローサイトメトリー解析を行なう予定であったが、それに先立って、in vitroにおける破骨細胞の分化形成能やその活性を確認することとした。その研究により、アレルギー惹起により発現量が上昇した分子群と破骨細胞分化、活性に関連を探ることとした。今後、さらに研究を行い、論文制作および科学雑誌に提出する予定である。

Causes of Carryover

抗体やPCRのためのプローブをこれまで行なっていたものを用いており、今年度購入予定だった高額な試薬は次年度に購入するため、費用が残ったと考える。

Expenditure Plan for Carryover Budget

時期の試薬等を購入し、検討を薦める予定です。

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Published: 2016-06-01  

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