2016 Fiscal Year Annual Research Report
Changes in biomarkers after initial periodontal treatment in gingival crevicular fluid from patients with chronic periodontitis presenting with drug-induced gingival overgrowth
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26861809
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
清水 太郎 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (60609121)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 薬剤性歯肉増殖症 / 歯肉溝浸出液 / マルチプレックスサスペンションシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の急速な社会人口高齢化は、歯周病や高血圧症といった生活習慣病の増加を招いている。それに伴い、降圧剤を服用する歯周炎患者も増え、歯肉の線維性増殖と炎症を伴うCa拮抗薬剤性歯肉増殖症(GO)の増加につながっている。 これまでに歯肉増殖症については、in vitro(Salo et al. J Oral Pathol Med 1990, Johnson et al. J Oral Pathol Med 2003)や動物実験での報告 (Kataoka et al. J Periodontol 2001, Spolidorio et al. J Periodont Res 2003)がなされている。また、申請者の講座においても遺伝子発現 (Kubota et al.2008)や遺伝子多型 (Ogino et al. 2005)の側面から解析が続けられてきたが、未だ病因究明には至っていない。 本研究では、GO症罹患歯肉の歯肉溝滲出液 (GCF)におけるサイトカイン、細胞接着因子、細胞増殖因子、マトリックスメタルプロテアーゼの発現量をマルチプレックスサスペンションシステムを用いて測定し、更に細菌との関連性について各種因子間の相関関係を解析することを目的とする。また、それらがGOの病態形式に関与する機序を検証する。 本研究で得られるデータでは、GOタンパクレベルにおいてIL-1β and TGF-β1が有意に検出された。また細菌検査の結果から T. denticola が有意に検出された。その結果についてOpen Journal of Stomatology, 2016, 6, 64-72 に掲載された。 GO発症が外来細菌刺激に対する過剰な炎症反応の誘発やホメオスタシスの維持、Ca薬剤性の影響による過剰な増殖細胞増幅等により起きるという仮説を裏付ける一助ともなったと考えられる。
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Research Products
(1 results)