2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26861831
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坪井 秀憲 九州大学, 歯学研究科(研究院), 共同研究員 (60614253)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | デンタルプラーク / FISH |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度はこれまでは実際のヒトの口内で起こっている現象の観察を行ってきたが、今年度は培養細菌を用いた培養系に移し替えて研究を行った。 昨年度得られた知見として1. 幾つかの菌属が集まって一つの山塊状の構造を作りこれが成長してさらに大きなバイオフィルムとして成熟していくような現象の観察。2.その際に特定の菌が塊の下部に存在しており、この菌がデンタルプラークの初期形成過程において重要な役割を果たしているか。ということについての検証・再現をin vitroの系を使用して試みた。 具体的にはStreptococcus mutans, Actinomyces naeslundii およびNeisseria mucosaをそれぞれ単独で培養しても密度の濃い塊上のコロニーは形成されずS,mutans-N.mucosaおよびS,mutans- A.naeslundiiでも同様であった。しかしながらN.mucosa- A.naeslundiiでは小規模ながら細菌同士の凝集が確認でき3種を混合するとN.mucosa- A.naeslundiiを中心としてその周辺にS,mutansが付着する形で実際の口腔内と似通った山塊状の構造を示すことがわかった。このことからデンタルプラークの初期構築過程においてはActinomyces属およびNeisseria属が重要な役割を果たしているのではないかということが考えられた。
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