2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26861840
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊原 良明 昭和大学, 歯学部, 助教 (00634833)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 姿勢調整法 / 摂食嚥下障害 / 代償法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の検討により、臨床で行われている姿勢調節法を体幹測定に従って評価した場合、すべての指導姿勢にて系統誤差が認められた。医療者の指導内容が安定せず、同一の対象に姿勢調整法の指導を施行した場合であっても同一の指導姿勢が再現されておらず、指導内容の再現性が低いことが示された。現在臨床にて施行されている姿勢計測定義・測定手技では再現性が低く、さらに経験からくる再現性向上も認められない事が示唆された。そのため、現状臨床にて施行されている姿勢調整法の定義・評価では、摂食嚥下リハビリテーションでの臨床で適用のための再現性が低いことが考えられる。 本研究より、現状の姿勢調節法では明確な調節姿勢の設定基準がなく、医療者は主観的評価に偏った再現性の低い姿勢調節法を指導している事が示された。一人の患者に対して複数の職種、指導者が介入することが多い臨床では再現性の高い指導が求められている。患者の姿勢調整について再現性の高い指導を行うためには、患者の姿勢調節に対する評価基準の設定が重要である。そのため、姿勢調節法に関する新たな姿勢評価基準・測定方法の開発が必要であることが明らかとなった。 なお、本研究結果は第32回日本障害者歯科医学会学術集会にて発表を行い、Clinical and Experimental Dental Researchに投稿中である。
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